ニュース速報

ビジネス

株は続伸、日銀会合受け安心感 東証1部時価総額は600兆円回復

2017年07月20日(木)16時45分

 7月20日、東京株式市場で日経平均は続伸した。前日の米国株高が支援材料となる中、日銀の金融政策が現状維持となったことが投資家に安心感をもたらし、後場に一段高となった。TOPIXは年初来高値を更新。東証1部の時価総額は1年11カ月ぶりに600兆円を超えた。写真は都内で2015年8月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 20日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。前日の米国株高が支援材料となる中、日銀の金融政策が現状維持となったことが投資家に安心感をもたらし、後場に一段高となった。TOPIXは年初来高値を更新。東証1部の時価総額は1年11カ月ぶりに600兆円を超えた。

セクター別ではその他製品を除く32業種が上昇。水産・農林が上昇率でトップとなった。TOPIXコア30の構成銘柄のうち値下がりしたのは2銘柄にとどまり、上昇率は村田製作所<6981.T>、日立<6501.T>が2%超となるなどハイテク関連が堅調だった。

東証1部の売買代金は3営業日連続で2兆円を上回った。日銀の決定会合の結果に対しては「特段材料視されなかった」(銀行系投信)との声もあったが、緩和政策の出口が当面先となるとの見方も聞かれた。日経平均は後場に一時136円高となったが、高値圏では利益確定売りに押された。大引けにかけては、日銀総裁の会見や欧州中央銀行(ECB)理事会の結果などを見極めようというムードが優勢となった。

市場では「主力株にまとまった資金が入った印象。日欧の中央銀行のイベント前で想定外の展開だったが、売買代金がそれほど膨らんでいる訳ではなく、継続性のある動きかどうかは疑問が残る」(岡三証券シニアストラテジストの小川佳紀氏)との声が出ている。

個別銘柄では安永<7271.T>がストップ高。業績予想の上方修正に関する19日の発表を材料視した。エンジン部品の国内生産の増加などを背景に、2018年3月期の連結純利益予想を従来の2億5000万円から7億円(前期3億4100万円)に増額した。一転して大幅な最終増益の見通しとなった。

半面、明電舎<6508.T>が続落。大和証券が19日付リポートで、秋の日経平均の定期銘柄入替を巡り、明電舎と北越紀州製紙<3865.T>を除外候補に挙げたことが嫌気された。18日付の野村証券のリポートでも両銘柄が除外候補となっていたが、北越紀州は買い戻しが入り小反発した。

東証1部の騰落数は、値上がり1491銘柄に対し、値下がりが399銘柄、変わらずが133銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値 20144.59 +123.73

寄り付き 20046.90

安値/高値 20032.23─20157.11

TOPIX<.TOPX>

終値 1633.01 +11.14

寄り付き 1623.90

安値/高値 1622.78─1634.96

東証出来高(万株) 165097

東証売買代金(億円) 21144.68

(長田善行)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ジョージア「スパイ法案」、大統領が拒否権発動

ビジネス

必要なら利上げも、インフレは今年改善なく=ボウマン

ワールド

台湾の頼次期総統、20日の就任式で中国との「現状維

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部で攻勢強化 米大統領補佐官が
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバいのか!?

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 5

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 6

    チャールズ英国王、自身の「不気味」な肖像画を見た…

  • 7

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 10

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 9

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 10

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中