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米ドル高懸念、対象は主に欧州=渡辺JBIC総裁

2015年03月12日(木)15時56分

 3月12日、国際協力銀行(JBIC)の渡辺博史総裁は、強すぎるドルは米国の課題であり、日本が米議会などから非難されるものではないとの認識を示した。写真は、ドル紙幣、2010年撮影(2015年 ロイター/Nicky Loh)

[東京 12日 ロイター] - 国際協力銀行(JBIC)の渡辺博史総裁(元財務官)は12日記者団との懇談で、米国のドル高懸念は主としてユーロ安による米欧貿易への影響に関するもので、円安に対して大きな批判はないと語った。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革が「為替操作」との批判も米国の主流意見ではないと説明した。

<米識者のGPIF改革批判「主流意見でない」>

渡辺総裁は、ルー米財務長官が「強いドルは米国の国益」とあまり語らなくなった点を踏まえ、「強すぎるドルが米国の課題」と指摘。欧州と米国は経済構造が似ており、為替が影響しやすいとして、米議会などでのドル高懸念は欧州中央銀行(ECB)の量的緩和を背景としたユーロ安を対象としたものとの見解を示した。

ピーターソン国際経済研究所のバーグステン所長がGPIF改革による米株・米債券買いについて為替操作だと批判しているが、「主流の意見ではない」と指摘した。もっとも「年金のようなものを政治の短期的な政策で使うべきでないとの指摘はそれなりに正しい」との所見も述べた。

ドル/円が120円を突破しているが、「米利上げはある程度織り込まれている」「120円手前が色々な意味で平穏な水準」とし、さらに大幅な円安が進む可能性は少ないとの見方を示した。

<黒田日銀に市場は過度の透明性を求めすぎ>

同じ財務官出身の先輩であり3月末で就任2年を迎える黒田東彦・日銀総裁については、「量的・質的緩和(QQE)でセンチメントを変えた点は評価すべき」と述べた。昨年10月の追加緩和が市場の多くの予想に反していたことから、市場との対話をめぐり批判が出ている点に触れ、「昔は公定歩合と解散は当日朝まで嘘をついてよいと言われた」と指摘。市場が政策運営に過度の透明性を求めている点を批判した。

渡辺総裁は、黒田日銀が「すでにかなり政策手段を使っている」とし、ここから先の政策運営は「日銀事務方の腕の見せ所」と語った。

(竹本能文)

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