ニュース速報

アジア株式市場サマリー:引け(11日)

2019年09月11日(水)20時05分

[11日 ロイター] - 中国株式市場は続落して終了した。米ホワイトハウス高官が早期の成果に慎重な見方を示したことが重しとなった。中国当局が金融市場の一段の自由化を発表したことについては、象徴的な意味合いが強いとみられ、市場は反応薄だった。

米ホワイトハウスのナバロ大統領補佐官(通商製造政策局長)は10日、米中が来月開催する見通しの通商協議について、「忍耐強く」状況を見守るべきだと語り、早期の成果に慎重な見方を示した。

中国国家外為管理局(SAFE)は、外国人投資家が中国本土の株式や債券に投資する際の資格制度である適格外国機関投資家(QFII)などの投資限度枠の撤廃を決めたと明らかにした。

市場では消費者関連やヘルスケアのディフェンシブ銘柄が下げを主導。生活必需品指数<.CSI000912>は3.86%安。酒造メーカーが特に下げた。

中国の酒類関連メディアはこの日、貴州茅台<600519.SS>の製品Feitianの価格が中秋節を控えて下落したと発表した。貴州茅台は4.8%安。1日の下落率としては4カ月ぶりの大きさとなった。

香港市場は不動産株と金融株主導で上昇し、8月初め以来の高値で引けた。中国が一部の米製品を報復関税の対象外としたことが地合いを後押しした。

中国財政省は11日、米国からの輸入品に対する追加報復関税について、16品目を免除の対象とすると声明で発表した。

米同時多発攻撃から18年を迎え、香港の抗議デモが中止されたことも支援材料となったもよう。

ソウル株式市場は6営業日続伸して引けた。貿易をめぐる米中の緊張緩和が背景。

総合株価指数(KOSPI)は週初からは2%近く上昇した。12ー13日のソウル市場は、祝日のため休場。週明け16日に再開する。

大韓航空傘下の格安航空ジンエアー<272450.KS>は、制裁を解除するよう求めたことを受け、規制が取り除かれるとの期待が強まったことから、5.6%上昇した。外国人投資家は2863億ウォン(約2億4039万ドル)相当の売り越し。

出来高は4億2172万株で、取引された892銘柄のうち、643銘柄が上昇した。

シドニー株式市場は小反発して引けた。鉱業と金融部門が堅調で、ハイテクや健康関連銘柄の下落を相殺した。

鉱業株指数<.AXMM>は1.4%高。中国が鉄鋼需要の底上げに向けて追加の景気刺激策を打ち出すとの期待感を背景に鉄鉱石価格が上昇し、地合いを強めた。

CMCマーケッツの市場ストラテジスト、マイケル・マッカーシー氏は、リスク選好意欲の改善で安全資産に代わり、資源関連銘柄のような成長株に買いが入ったと指摘した。

金融株指数<.AXFJ>は0.6%上昇し、1カ月超ぶりの高水準で終了。四大銀行はいずれもプラス圏で取引を終えた。

一方、ハイテク株指数<.AXIJ>と健康関連株指数<.AXHJ>はそれぞれ1.6%安と1.2%安で、引き続き圧迫要因となった。

エネルギー株指数<.AXEJ>は一時上昇したが、その後下落に転じ、0.5%安で終えた。

(リフィニティブデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米マイクロソフト、英国への大規模投資発表 AIなど

ワールド

オラクルやシルバーレイク含む企業連合、TikTok

ビジネス

NY外為市場=ドル、対ユーロで4年ぶり安値 FOM

ワールド

イスラエル、ガザ市に地上侵攻 国防相「ガザは燃えて
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 2
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがまさかの「お仕置き」!
  • 3
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 6
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 7
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 8
    「なにこれ...」数カ月ぶりに帰宅した女性、本棚に出…
  • 9
    「この歩き方はおかしい?」幼い娘の様子に違和感...…
  • 10
    出来栄えの軍配は? 確執噂のベッカム父子、SNSでの…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中