ニュース速報

日韓、輸出管理強化巡り初会合 議論は平行線

2019年07月13日(土)07時54分

[ソウル/東京 12日 ロイター] - 日本政府は12日、韓国向けの輸出規制強化を巡って経済産業省内で事務レベルの会合を開き、今回の措置を韓国の担当者に説明した。日韓事務レベルの会合は日本が韓国向けの輸出規制を厳格化して以降、初めて。韓国側の具体的な事務的説明の求めに応じた。

日本側は貿易経済協力局の担当課長らが出席。韓国からは産業通商資源省の課長らが参加した。協議は午後2時から始まり、5時間以上に及んだ。日本側は韓国の輸出管理の体制不備を改めて指摘したが、2国間の協議と規制措置の撤回を求める韓国との立場の隔たりはなお大きく、議論は平行線に終わった。

韓国産業通商省の李浩鉉(イ・ホヒョン)貿易政策官はソウルで会見を開き、今月24日までにさらに協議を開催するよう提案したが、日本側は提案を受け入れるか明言しなかったと述べた。

日本政府は貿易規制上の優遇措置対象である「ホワイト国」リストから韓国を外すことを検討しており、パブリックコメント(意見公募)を実施中。調査は24日が締め切りとなっている。

今回の会合は事務的な説明の場との位置付けで、日本政府は、韓国側が求める協議には慎重な姿勢を崩していない。菅義偉官房長官は12日、官邸で記者団に「韓国への説明はあくまで事実確認で、協議するものではない」と述べた。

元徴用工問題への「報復措置」などとする韓国側の主張に関して、日本の外務省幹部が12日、ロイターなど海外メディアに「対抗措置ではない」と明言した。

*写真を差し替えて再送します。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ドル157円台へ上昇、34年ぶり高値=外為市場

ワールド

米中外相会談、ロシア支援に米懸念表明 マイナス要因

ビジネス

米PCE価格指数、3月前月比+0.3%・前年比+2

ワールド

ベトナム国会議長、「違反行為」で辞任 国家主席解任
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 6

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 7

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 8

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 9

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中