ニュース速報
ドル108円前半で伸び悩み、米CPI待ち
[東京 11日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、若干ドル安/円高の108円前半。株価が堅調に推移する中、ドルは108円半ばまで強含んだものの、3連休を控えた利益確定売りや調整売りに押され、伸び悩んだ。
ドルは仲値公示付近に108.47円とこの日の高値をつけたが、午前11時過ぎに、米ホワイトハウスがトランプ大統領が主張するメキシコ国境の壁建設を可能にするため、国家非常事態宣言に向けた調整を行っているとのニュースが伝わると、上値が重くなり、108.22円まで軟化した。
米紙ワシントン・ポストが関係筋の話として10日報じたところでは、米ホワイトハウスはメキシコ国境の壁建設を可能にするため、国家非常事態宣言に向けた調整を行っており、陸軍工兵隊の災害対策業務に割り当てられている未執行予算を転用する可能性も検討している。
市場ではきょう発表予定の11月米消費者物価指数(CPI)が注目される。
前日は百貨店大手メーシーズが通期の既存店売上高見通しを下方修正し、同社の株が20%近く下落するなど、これまで景気のけん引役だった米個人消費の先行きを懸念する声が多い。
朝方1.15ドルを割り込んでいたユーロは、買い戻し優勢となり一時1.1531ドルまで上昇。ユーロ圏を巡る好材料があるわけではなく「米国の政治、経済をめぐる不透明感から、他律的なユーロ高」(ストラテジスト)となった。
中国人民元は続伸。6.7481元と昨年7月以来の高値をつけた。
「市場は米中の対話姿勢が好感された、と解釈している節がある。中国政府が元高誘導で米国に譲歩したとの説が広がる可能性もありそうだ」(野村証券チーフ為替ストラテジストの池田雄之輔氏)との声も出ていた。
米10年国債利回りは2.7257/7239%の気配。
市場では、今週実施された米国債入札の結果がかんばしくなかったことが話題となっていた。前日の160億ドルの30年債入札は、最高落札利回りが3.035%と、2018年7月以来の低水準となった。応札倍率は2.19倍と12月の前回入札の2.31倍から低下した。
ドル/円
午後3時現在 108.29/31 1.1522/26 124.81/85
午前9時現在 108.27/29 1.1506/10 124.62/66
NY午後5時 108.42/43 1.1498/02 124.68/72
(為替マーケットチーム)