コラム

21世紀はバイオの時代 出るか夢の新素材

2015年10月15日(木)16時11分

 Jacson氏はまた、皮膚を例に取って生物由来の新素材の可能性を指摘している。「皮膚はわれわれが成長するのに合わせて拡大し、外部からの侵入を防いでくれる。センサーにもなっているし、損傷しても自分で自分を治すことができる。ここまで多機能な物質は、そうありません」。もし皮膚のこうした機能の一部でも取り出すことに成功し、新素材を開発することができれば、 確かに産業界に大きなインパクトをもたらすだろう。

 まもなく本格的に幕が開くバイオxITの新時代。どのような素材や発明が世の中を変えるようになるのだろうか。ワクワクしながら見守りたい。

プロフィール

湯川鶴章

AI新聞編集長。米カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校経済学部卒業。サンフランシスコの地元紙記者を経て、時事通信社米国法人に入社。シリコンバレーの黎明期から米国のハイテク産業を中心に取材を続ける。通算20年間の米国生活を終え2000年5月に帰国。時事通信編集委員を経て2010年独立。2017年12月から現職。主な著書に『人工知能、ロボット、人の心。』(2015年)、『次世代マーケティングプラットフォーム』(2007年)、『ネットは新聞を殺すのか』(2003年)などがある。趣味はヨガと瞑想。妻が美人なのが自慢。

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