大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
健常者にとっての出発点は?
日本社会のろう者・難聴者に対する対応は、既に有望な兆しを見せている。今年初めの報道によれば、横浜市のある警察官が必要性を感じて手話を学び、認定試験に合格した。その結果、勤務する駐在所が神奈川県警として2カ所目の「手話駐在所」として運用されることになった。たった1人の挑戦ではあるが、同じ道を歩もうとするほかの人たちにとって確実に刺激となるに違いない。
健常者にとっての出発点は、まずろう文化があることを認識し、コミュニケーション手段である手話を少しずつ習得すること。その挑戦がしやすくなるよう、社会の各所で「入り口」を整備し、ろう文化へのアクセスをスムーズにすることも必要だ。
日本人のろう文化へのハードルを大きく下げた点も、東京デフリンピックは、かなりの好成績だったと言えるだろう。
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トニー・ラズロ
TONY LÁSZLÓ
1960年、米ニュージャージー州生まれ。1985年から日本を拠点にジャーナリスト、講師として活動。コミックエッセー『ダーリンは外国人』(小栗左多里&トニー・ラズロ)の主人公。
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