大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
大会サポートスタッフ3000人の募集に6倍の応募
デフリンピックは決して新しくない。最初の大会は1924年で、パラリンピックよりはるかに古い(第1回パラリンピックは1960年)。今回の東京大会は日本で初開催、そして100周年に当たる大会なので、かなりめでたい出来事だ。一般社会でもかなり盛り上がりを見せた。全日本ろうあ連盟スポーツ委員会が大会サポートスタッフ3000人を募集したところ、その約6倍の応募があった。
デフリンピックはろう者・難聴者が世界トップレベルの競技力を発揮する場。今回、日本は史上最多の51個のメダル獲得(金16、銀12、銅23)。前回2022年大会の記録(計30個)を大きく更新した。
でも、これは単なるスポーツ大会ではない。国内外で大きな社会的影響がある。まず、ろう者・難聴者の可能性を可視化する。大会の観戦や試合結果の公表によって、スポーツ現場での記録更新やハイレベルなパフォーマンスが一般社会で認知され、社会におけるろう者への見方もより前向きなものになる。
また、インクルーシブ(包摂的)社会への貢献も生まれるだろう。今回の大会を契機に、手話対応の強化、教育現場での手話学習などが進み得る。一般市民も共生社会の重要性を体感する機会となる。






