人種差別反対デモの前で「ひざまずいた」捜査官たちを、FBIが解雇...現場で何が?

9月26日、2020年に行われた人種差別反対デモの最中、状況を鎮静化しようと路上でひざまずいた姿を撮影された複数の捜査官が米連邦捜査局(FBI)に解雇された。写真は2018年6月、ワシントンのFBI本部で撮影(2025年 ロイター/Yuri Gripas)
2020年に行われた人種差別反対デモの最中、状況を鎮静化しようと路上でひざまずいた姿を撮影された複数の捜査官が米連邦捜査局(FBI)に解雇された。事情に詳しい3人の関係筋が26日明らかにした。
3人によると解雇された人数は15─22人で、デモ中にひざまずいている場面を撮影され、右派の評論家から激しい批判を受けていた捜査官も含まれるという。
デモは、中西部ミネアポリスで黒人男性のジョージ・フロイドさんが白人警官の暴行により死亡した事件を受けて米ワシントンで行われていた。
関係筋によると、写真や動画で拡散された捜査官の行動は、人種差別に抗議する運動「ブラック・ライブズ・マター(BLM=黒人の命は大切だ)」に共感を示すためではなく、デモ参加者と警察の緊張を和らげるためだったという。
FBIでは、トランプ米大統領が指名したパテル長官が就任して以降、局内での解雇が相次いでいる。9月初旬には3人の元幹部が不当に解雇されたとしてトランプ政権を提訴した。訴状によるとパテル氏は、トランプ氏の刑事捜査にかかわった人物を解雇するよう命じられたと述べたという。


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