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IMFが世界経済成長率の見通しを上方修正したいくつかの理由

IMF Upgrades Global Growth After Trump Backtracks

2025年8月1日(金)15時45分
ヒュー・キャメロン

トランプ関税の一時停止が経済予測に好影響?

また、IMFは複数の関税措置が一時停止された点も強調している。これには、トランプ政権による世界各国に対する関税の2度にわたる延期や、5月に成立した中国とアメリカ間の合意により、8月12日まで関税率が引き下げられたことなども含まれる。

これにより、今回の新たな予測の前提となる実効的なアメリカの関税率は、4月時点の24.4%から17.3%に低下した。


「(4月に)発表された政策が完全には実施されなかったことが、成長を維持できている一因となっている」と、エール大学経済学教授で元世界銀行チーフエコノミストのピネロピ・ゴールドバーグは述べた。

また、「世界経済の成長率予測上方修正は、経済学者の警告が的外れだったという意味ではない。我々の役割は警鐘を鳴らすことであり、それを基に政策担当者が行動することを期待している」とも本誌に語っている。

「アメリカ政府は経済の専門家の声に耳を傾けているとは言いがたい。しかし、金融市場の動きには確実に反応している」

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