トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、「強いドルは終わった」
The Dollar Is Sinking: Here's Why
11月に財務長官を指名する際、トランプはベッセントなら「アメリカの世界経済における指導的地位、技術革新と起業家精神、そして資本の投資先としての地位を強化し、米ドルを世界の基軸通貨として維持してくれるのは間違いない」と述べた。
ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカなどの新興国で作る経済連合BRICSは2年前から、米ドル依存脱却のための共通通貨構想を話し合っているが、トランプは、計画を進めるなら加盟各国に「100%の関税」を課すと脅した。
だがモナークは、2025年のドル安によってこうした共通通貨構想が現実味を帯びる可能性があると述べた。「長期的には、ドル安とアメリカ資産を保有したいという欲求の低下が、ドルだけに依存しない国際準備通貨の創設を後押しするかもしれない。そこには中国の人民元を含む他の通貨も組み込まれるだろう」と彼は付け加えた。
今のところ単独で脱ドル化を主導できる力や地政学的な後ろ盾を持つ国や通貨はないものの、「複数の通貨で構成される基軸通貨バスケット」が将来的にはドル支配に対抗し得ると、サイモンは言う。