マスク vs トランプ──ばらまき法案から性的虐待疑惑まで「全面戦争」へ
ここではっきりさせておこう。マスクの主張が真実だという証拠はない。非公開のエプスタインの顧客名簿をマスクが見たかどうかも不明だ。
ただし、トランプとエプスタインが親しい関係にあったのは事実だし、ミス・ティーンUSAコンテストに出場した少女が、半裸で着替え中の楽屋にトランプが入ってきたと訴えていたことも事実だ。
マスクはその後、トランプの弾劾とバンス副大統領への交代を求める著名な右派ユーザーのツイートを引用し、「イエス」と書き込んだ。
さらに宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(ISS)に運ぶスペースXの宇宙船「ドラゴン」の退役を「直ちに」開始すると宣言。これは現在ISSに滞在中の宇宙飛行士たちにとっては聞き捨てならないニュースかもしれない。
トランプ本人からの反応はまだない。だが、マスクが外国生まれである点や国際資本とのつながりを問題視してきた右派活動家のスティーブ・バノン元首席戦略官は、マスクの国外追放を訴えた。
2期目のトランプ政権のこれまでの行状を考えると、この政権では何でもありなのかもしれない。違法な越権行為、露骨な汚職、そして破局の危機をもてあそぶ行為......。