「アメリカは抜けない...」諦めムードに沈む中国だが「ナンバー2」の方が「お得」かもしれない?
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中国商務省は、1月の措置に関して、バイデン政権が国際貿易のルールに「甚だしく違反している」と非難した。もっとも、中国企業は既に半導体の備蓄を増やして準備していた。一方、このような輸出規制により、アメリカの半導体関連企業が巨大な中国市場を失いかねないとの指摘もある。
アメリカや友好国の政府は、中国製の電気自動車も標的にしている。EUは昨年10月、中国製の電気自動車に対する関税を最大45%まで引き上げることを決めた。5年前の関税率はわずか3%だった。
中国企業との取引に関しては、サプライチェーンの脆弱性を高めるのではないかという懸念も付いて回る。重要物資の調達先をアメリカ国内や友好国に変更する動きは、差し当たり続くだろう。
しかし、アメリカが本当に中国との関わりを断つことは難しいのかもしれない。中国はこの10年以上、アメリカにとって上位3カ国の貿易相手国の1つだからだ。
「競争が中国とアメリカの関係の全てではない。両国関係の全体を競争関係として捉えることに、わが国は反対する」と、在米中国大使館の劉鵬宇(リウ・ポンユィ)報道官は本誌に述べた。「実際には、中国とアメリカの経済面での相互補完関係は競争関係よりはるかに大きい」