最新記事

選挙

フランス大統領選決選投票、マクロン再選確実 極右ルペン破る

2022年4月25日(月)08時37分
テレビに映し出された仏大統領の開票速報

4月24日に投開票されたフランス大統領選の決選投票で、現職のマクロン氏が再選を確実にした。写真はテレビに映し出される速報。パリで撮影(2022年 ロイター/Piroschka Van De Wouw)

24日に投開票されたフランス大統領選の決選投票で、現職のマクロン氏が再選を確実にした。予想得票率は58.5%前後で、極右候補のマリーヌ・ルペン氏を上回った。

ただ、マクロン氏は自身の1期目に対する国民の不満を認め、変革を約束した。

勝利宣言で「多くの国民が私に投票したのは私の考えを支持しているからではなく、極右排除のためだ」と述べ、自身への支持を感謝するとともに、生活水準低下を巡る国民の不満に対処していく方針を表明した。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による影響やエネルギー価格の高騰を受け、選挙戦では経済問題が主な争点となった。

世論調査で一時、マクロン氏との差を数ポイントに縮めていたルペン氏は速やかに敗北を認めた上で、6月の議会選挙に焦点を移し、戦いを続ける意向を示した。

欧州諸国の首脳らからは、国家主義者で欧州連合(EU)懐疑派のルペン氏に対するマクロン氏の勝利を歓迎する声が聞かれた。

EUのミシェル大統領はツイッターへの投稿で、マクロン氏の勝利に祝意を示し、「われわれは、この激動の時代に強固な欧州を必要としている。より主権的で戦略的なEUに完全にコミットするフランスを必要としている」と述べた。

プリンシパル・グローバル・インベスターズのチーフストラテジスト、シーマ・シャー氏は「マクロン氏再選で、金融市場には安心感がひろがるだろう」と語った。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ロシア戦車を破壊したウクライナ軍のトルコ製ドローンの映像が話題に
・「ロシア人よ、地獄へようこそ」ウクライナ市民のレジスタンスが始まった
・【まんがで分かる】プーチン最強伝説の嘘とホント
・【映像】ロシア軍戦車、民間人のクルマに砲撃 老夫婦が犠牲に


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、5週間ぶりに増加=ベー

ビジネス

日銀の利上げ、慎重に進めるべき=IMF日本担当

ビジネス

VWの米テネシー工場、組合結成を決定 南部で外資系

ワールド

北朝鮮が戦略巡航ミサイル、「超大型弾頭」試験 国営
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 4

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中