最新記事

テクノロジー

テスラ自動運転車の「呼び寄せ機能」で事故、ツイッターで相次ぎ報告

Drivers Say Teslas Getting Into Accidents With New Smart Summon Feature

2019年10月1日(火)14時00分
ブレーク・ドッジ

テスラが9月26日に新ソフトをリリースしてから、多くのユーザーが「呼び寄せ機能」を試して結果をツイッターに報告した(写真はテスラS) Ints Kalnins-REUTERS

<自動運転で車を自分のところに呼び寄せることができる「スマート・サモン機能」は、周りに車がいたら使わないほうが無難?>

米電気自動車(EV)大手テスラが最近、テスラ車に実装し始めた話題の「呼び寄せ機能」が、うまく機能していないようだと、新機能が原因と思われる事故に遭ったユーザーたちが報告している。

テスラは9月26日に車載ソフトの新バージョン(10.0)の配信を開始。アップデート内容には、ネットフリックスやスポティファイ・プレミアムといったエンタメ機能の強化、評判のいいレストランや近くの観光名所を見つけるのに役立つナビゲーション機能なども含まれている。また5000ドルの完全自動運転オプションを購入済みのオーナーなら、GPSで車を自分がいるところに自動運転で愛車を呼び寄せる「スマート・サモン」モードが使える。

スマート・サモン機能 Tesla


エンタメ機能は今のところ順調に機能しているようだが、この新たな自動運転機能はそうでもないらしい。9月28日と29日の週末、ツイッター上にはテスラを所有するドライバーたちによる投稿が相次いだ。このスマート・サモン機能を使ったことで車が破損したという報告や、複雑な保険申請手続きについてアドバイスを求める声、すぐ近くに停めてあるなら呼び出さずに歩いて車のところに行くようにという警告などだ。

事故はドライバーの責任?

スマート・サモン機能を使った時の動画をツイッターに投稿したデービッド・グアハルドによると、彼の所有するモデル3は駐車スペースから出てくるところまでは順調だったが、ほぼ同時に駐車場の向かい側の列から出てきた黒のレクサスの存在に気づかなかったようだ。その結果、2台の車は衝突し、真新しいモデル3のバンパーが凹んでしまった。

衝突事故の責任は誰にあるのか。ツイッターのユーザーたちの間で議論が起きている。

「誰の責任だと思う?」とグアハルドはツイッターに書き込み、保険申請の際に「この動画を見せるべきだろうか」と問いかけた。

これに対して@PolybiusChampは、「レクサスの破損については、あなたに責任がある。未完成の技術を使って実験をしていたのだから」と返答した。そうなのか?

ロディー・ハサンのモデル3も、駐車場から出るときに、道路を走ってきたSUVと危うく衝突しそうになった。

「@elonmusk(イーロン・マスク)、僕のスマート・サモンの実験は失敗だったよ」とハサンは投稿した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ペロシ元下院議長の夫襲撃、被告に禁錮30年

ビジネス

NY外為市場=ドル小幅安、FRBは利下げ時期巡り慎

ワールド

バイデン氏のガザ危機対応、民主党有権者の約半数が「

ワールド

米財務長官、ロシア凍結資産活用の前倒し提起へ 来週
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 3

    存在するはずのない系外惑星「ハルラ」をめぐる謎、さらに深まる

  • 4

    「円安を憂う声」は早晩消えていく

  • 5

    中国のホテルで「麻酔」を打たれ、体を「ギプスで固…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    無名コメディアンによる狂気ドラマ『私のトナカイち…

  • 8

    他人から非難された...そんな時「釈迦牟尼の出した答…

  • 9

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 10

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中