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【写真特集】イラン・イラク地震でレンガ造りの建物は住人を呑み込み崩れた

2017年11月14日(火)18時40分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

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病院が崩壊しているため十分な治療は望めない Tasnim News Agency-REUTERS


サルポレザハブの地元議員、ファハド・タジャリはこの地震で、親戚15人の命を奪われた。サルポレザハブに唯一ある病院は倒壊し、施設内にいた患者と職員は瓦礫の下に埋まっており、機能は停止。数百人の負傷者は十分な治療がされないまま、ほぼ放置状態だ。

地震発生後からサルポレザハブで取材活動を続けるイラン人記者は「無秩序な状態だ」と言っている。「十分な食糧もない。燃料でも冷凍食品でも、支援物資はなんでも構わない。特に子供と高齢者は空腹に苦しんでいる。多くの家族がまだ避難できていない」と被災地の困窮した状況を記者会見で訴えた。

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地震の犠牲者を前に悲しみを爆発させる Tasnim News Agency-REUTERS


地震の被害は広範囲に広がり、震源から約400キロ離れたイランの首都テヘランでも観測された。イラクでも首都バグダッドを含む国内全域で揺れ、両国合わせて約1億人以上が揺れを感じた。

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救出された男の子は虚ろな表情で治療を受ける Tasnim News Agency-REUTERS


サルポレザハブには救助チームが駆けつけているものの、倒壊した建物や余震による2次被害のリスクがありすぎて、活動は難航している。イラン赤新月社によると、避難所を必要としている人数は7万人以上とみられる。

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