最新記事

ホワイトハウス

トランプ、スカラムチ広報部長解任 今後はケリー首席補佐官が統率

2017年8月1日(火)12時30分

スカラムチ氏は、ニューヨーカー誌に対し、プリーバス前大統領首席補佐官とバノン首席戦略官兼上級顧問の両氏を汚い言葉で非難していた。

ホワイトハウスのサンダース報道官は記者会見で「スカラムチ氏の発言は広報部長として不適切だったと大統領が感じたのは確か」と述べた。

報道官によると、ホワイトハウスでは今後、トランプ氏の長女イバンカさんやその夫で大統領上級顧問のジャレッド・クシュナー氏を含めた全スタッフが、まずケリー氏に全ての案件を報告する方式に改めるという。

米政権に近い共和党幹部によると、ばらばらだったホワイトハウスに規律をもたらすため、ケリー氏には幅広い権限が与えられた。

この幹部は、「物事が通常の手順通りに動くようになる」とした上で、イバンカさんとクシュナー氏も例外ではなく、「超法規扱いはなくなる」とした。

トランプ氏は7月29日夜、ホワイトハウス近くに自らが所有する高級ホテルの夕食会にムニューシン財務長官とロス商務長官を招き、スタッフの入れ替えを行うことを告げたという。ケリー氏も出席していた。

トランプ大統領は31日、ホワイトハウスの執務室にケリー氏と現れ、閣議では大統領首席補佐官としての同氏の仕事ぶりへの期待を語った。また、国土安全保障長官としての国境警備問題への取り組みを称賛した。

「非常に議論を呼ぶ状況だったが、あまり激論にはならなかった。そのこと自体、素晴らしいことだ」と、トランプ氏は述べた。

共和党議員は、政権中枢の混乱が、オバマケア見直しの試みや税制改正に悪影響を及ぼす可能性を懸念していた。

スカラムチ氏解任のニュースを受けて、ドルはユーロと円に対し下落。対ユーロでは約2年半ぶり安値、対円では1カ月半ぶり安値に沈んだ。

[ワシントン 31日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル軍、ラファ住民に避難促す 地上攻撃準備か

ビジネス

ユーロ圏総合PMI、4月も50超え1年ぶり高水準 

ビジネス

独サービスPMI、4月53.2に上昇 受注好調で6

ワールド

ロシア、軍事演習で戦術核兵器の使用練習へ 西側の挑
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが...... 今も厳しい差別、雇用許可制20年目の韓国

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表...奇妙な姿の超希少カスザメを発見、100年ぶり研究再開

  • 4

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元…

  • 5

    ウクライナがモスクワの空港で「放火」工作を実行す…

  • 6

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日…

  • 9

    マフィアに狙われたオランダ王女が「スペイン極秘留…

  • 10

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中