最新記事

トランプ政権

トランプ「ロシアとの情報共有は大統領の権利」 議会は説明求める

2017年5月17日(水)11時24分

5月16日、トランプ米大統領は先週のホワイトハウスでの会談でロシア当局者と事実を共有したとし、ロシアとの情報共有は大統領の権利だと主張した。テレビに映るトランプ大統領とロシアのキスリャク駐米大使、ホワイトハウスで撮影(2017年 ロイター/Jonathan Ernst)

トランプ米大統領は16日、先週のホワイトハウスでの会談でロシア当局者に機密情報を漏らしたとされる問題を巡り、大統領にはテロリズムや航空安全対策に関する事実を共有する「絶対的な権利」があるとして、自身の判断は正当との立場を示した。過激派組織「イスラム国」への戦いでロシアの取り組み強化を促すために情報を共有したと説明した。

だが大統領が極めてセンシティブな情報をロシア側に提供したことを認めたことで、身内の共和党メンバーからも理由を説明するよう要求が強まっている。

また影響は金融市場にも波及。市場が期待する成長押し上げ政策をトランプ大統領が実現できるのか不透明感が強まり、ドルはほぼ全面安の展開となった。ユーロ/ドルは1.10ドルの節目を上抜け、トランプ氏が大統領に当選した昨年11月以来の高値をつけた。

大統領はツイッターで「大統領として私は(公表されていたホワイトハウスでの会談で)ロシアとテロリズムや航空機の飛行の安全性に関する事実を共有したかった。私にはそうする絶対的な権利がある」と強調。「人道的な理由に加え、私はロシアが過激派組織イスラム国(IS)とテロリズムへの対策を強化することを望んでいる」と表明した。

米当局者によると、トランプ大統領はロシアのラブロフ外相とキスリャク駐米大使に「イスラム国」に関する機密情報を漏らした。機密情報であっても、大統領には情報を開示する権限があるが、今回は同盟国から提供された機密情報を開示同意を得ずに提供したとされる点が問題視されている。長年の情報共有合意で構築した同盟国との信頼関係を損う恐れがあるためだ。

前例がない訳ではないが、外国の外相がホワイトハウスで米大統領との会談を認められるのは異例。

上院情報委員会はホワイトハウスに対し、ロシア側への情報提供をめぐり、一段の詳細を明らかにするよう要請した。同委員会の報道官が明らかにした。

関係筋によると、議会が行う調査では、会談時のメモの写しの提出を求める見通し。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

午前のドルは159円半ばへ小幅安、イラン停戦協議の

ワールド

米・イラン・仲介国、45日間停戦の条件について協議

ワールド

スペースX、次回のスターシップ打ち上げを5月に延期

ワールド

原油供給、日本全体で必要な量は確保 先行きに予断持
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙の2大テーマでAI懸念を払拭できるか
  • 2
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 3
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「攻撃的知能」を解剖する
  • 4
    トランプ、イランに合意期限「米東部時間6日午前10時…
  • 5
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 6
    地面にくねくねと伸びる「奇妙な筋」の正体は? 飛行…
  • 7
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 8
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 9
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 10
    血圧やコレステロール値より重要?死亡リスクを予測…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 5
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 6
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 7
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 8
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 9
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 10
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中