最新記事

アメリカ外交

トランプ政権、北朝鮮に強硬発言でも実行可能な選択肢は多くなく

2017年4月17日(月)16時58分

 4月16日、トランプ米大統領(写真左)は北朝鮮による一連のミサイル発射実験を受けて強硬発言を繰り返しているが、歴代米政権が苦慮してきた同国への対応を巡っては、選択肢が限られているというのが現状のようだ。フロリダ州で13日撮影(2017年 ロイター/Yuri Gripas)

トランプ米大統領は北朝鮮による一連のミサイル発射実験を受けて強硬発言を繰り返しているが、歴代米政権が苦慮してきた同国への対応を巡っては、選択肢が限られているというのが現状のようだ。

米国が取り得る対応策は概ね、経済制裁、秘密工作、外交交渉、軍事力の4グループに分けることができる。

経済制裁

北朝鮮にはすでに貿易規制、資本取引規制、武器の禁輸措置など、多岐にわたる経済制裁が科されており、世界で最も厳格な制裁の一つとなっている。

ただ、米議会調査局による昨年の報告書によると、「アナリストの大半は、米国などによる制裁が北朝鮮による核兵器能力の追求を阻止できてないと指摘」しているという。

ロイターは先週、トランプ政権の当面の北朝鮮戦略は経済制裁の強化を柱としており、石油禁輸措置や国営航空会社の運航制限、船舶貨物検査、北朝鮮と取引のある中国の銀行への制裁などが含まれる可能性があると報じている。

秘密工作

米国はイスラエルの協力の下で、「スタックスネット」と呼ばれるコンピューターウイルスを使い、イランのウラン濃縮で使われる多数の遠心分離機を破壊した実績がある。

ロイターは2015年に、米国が09─10年にスタックスネットの一種を使って北朝鮮の核兵器開発プログラムに同様の攻撃を仕掛けたが失敗したと報じている。

同プログラムに詳しい情報機関の元高官は、北朝鮮の徹底した秘密主義と極度に隔離された通信システムが失敗の原因だったと説明。

秘密工作に近い別の手法としては、電子戦やサイバー攻撃によって北朝鮮が発射中あるいは発射直後のミサイルを停止させることが考えられる。

北朝鮮のミサイル実験の失敗率が高いことから、米国がすでにこのような攻撃を実施しているとの観測もある。

外交

トランプ政権は、北朝鮮の核ミサイル開発を巡る2国間協議を再開することに対して前向きな姿勢を示してはいない。

ニュース速報

ビジネス

米共和党、税制改革法案・最終案の概要発表 法人税2

ビジネス

米主要株価3指数が最高値更新、税制改革実現への期待

ワールド

北朝鮮、対話には兵器実験の持続的中止が必要 米国務

ワールド

EU首脳、ブレグジット交渉「第2段階」入りを正式承

MAGAZINE

特集:日本を置き去りにする作らない製造業

2017-12・19号(12/12発売)

ものづくり神話の崩壊にうろたえる日本。新たな形の製造業が広がる世界

グローバル人材を目指す

人気ランキング

  • 1

    太陽系の外からやってきたナゾの天体、宇宙人の探査機の疑いで調査へ

  • 2

    北朝鮮の消えた政権ナンバー2は処刑されたのか?

  • 3

    中国が密かに難民キャンプ建設──北朝鮮の体制崩壊に備え

  • 4

    習近平、「南京事件」国家哀悼日に出席――演説なしに…

  • 5

    日本の敗退後、中国式「作らない製造業」が世界を制…

  • 6

    「深圳すごい、日本負けた」の嘘──中国の日本人経営…

  • 7

    歴史的急騰が続くビットコイン 仕掛人は意外にも日…

  • 8

    推定500歳!地上で最古の脊椎動物はガリレオの時代か…

  • 9

    北の核実験で広がる「幽霊病」と苛酷な仕打ち

  • 10

    宇宙国家アスガルディア、人工衛星の軌道投入成功を…

  • 1

    金正恩を倒すための「斬首部隊」に自爆ドローンを装備

  • 2

    太陽系の外からやってきたナゾの天体、宇宙人の探査機の疑いで調査へ

  • 3

    推定500歳!地上で最古の脊椎動物はガリレオの時代から生きてきた

  • 4

    EVとAIで人気のテスラ ささやかれる「自動車製造を…

  • 5

    中国が密かに難民キャンプ建設──北朝鮮の体制崩壊に…

  • 6

    高いIQは心理・生理学的に危険――米研究

  • 7

    北の核実験で広がる「幽霊病」と苛酷な仕打ち

  • 8

    「深圳すごい、日本負けた」の嘘──中国の日本人経営…

  • 9

    キャノーラ油で認知症が悪化する──米研究

  • 10

    「ICBM発射映像に炎に包まれる兵士」金正恩が目撃し…

  • 1

    北朝鮮「亡命兵士」の腸が寄生虫だらけになった理由

  • 2

    北朝鮮「兵士亡命」が戦争の引き金を引く可能性

  • 3

    北朝鮮「亡命兵士」の命を脅かす寄生虫の恐怖

  • 4

    金正恩を倒すための「斬首部隊」に自爆ドローンを装備

  • 5

    米朝戦争になったら勝つのはどっち?

  • 6

    「ICBM発射映像に炎に包まれる兵士」金正恩が目撃し…

  • 7

    太陽系の外からやってきたナゾの天体、宇宙人の探査…

  • 8

    「英王室はそれでも黒人プリンセスを認めない」

  • 9

    推定500歳!地上で最古の脊椎動物はガリレオの時代か…

  • 10

    北朝鮮外務省が声明「戦争勃発は不可避、問題はいつ…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

胎内のような、安心感のなかでイマジネーションを膨らませる。
日本再発見 シーズン2
ニューズウィーク日本版デザイナー募集
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版 特別編集

最新版 アルツハイマー入門

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2017年12月
  • 2017年11月
  • 2017年10月
  • 2017年9月
  • 2017年8月
  • 2017年7月