最新記事

自動車

自動運転車普及のカギは運転しないドライバーへの「暇つぶしコンテンツ」

2016年10月15日(土)09時55分
ライアン・マシュー・ピアソン (c) ReadWrite[日本版]編集部


 

完全な自動運転はそれ自体が十分なエンターテインメントかもしれない

 ドライバーが運転中に、道路から目を、ハンドルから手を離さなくてもよくなる日は急速に近づいている。では、自由になったその集中力はどこに向かうのだろうか。多くの場合それはスマートフォンだったりするのだが、それとは別にハンドルやペダルがなくなることで運転席の前方に大きなスペースが生まれることにもなる。

 つまり、この空いたスペースを車内エンターテインメントコンテンツに活用すればいいのだ。

 これまでも触れてきたが、ドライバーが移動中の時間を運転に集中するのではなく、コンテンツの消費に充てるようになるために、音楽や動画のみならずwebやモバイルアプリも含んだ車内エンターテインメントは、今よりもずっと大きなビジネスとなるだろう。

 また、車がエンターテンイメントの中心となる未来とはどのようなものだろうか?  ロールスロイスが今年発表したコンセプトカーは、これまでのコンソールが大型スクリーンに置き換えられ、それでビデオを観たり、Siriのような人工知能とやり取りをしたり、ウェブブラウジングを座り心地のいいシートで体験できる。

 プリウスの自動運転車でも話題になったように、たしかにハンドルが勝手に動いているのは、いまの常識からすると見ていて気持ち悪いところもあるかもしれない。だが、ハンドルが交通史の過去の遺産になるような未来になれば、その代わりに我々を待っているのは、より多くのエンターテインメントだろう。


  

footerlogo.png
ReadWrite[日本版]編集部


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ南部ザポリージャで14人負傷、ロシアの攻

ビジネス

アマゾン、第1四半期はクラウド部門売上高さえず 株

ビジネス

アップル、関税で4─6月に9億ドルコスト増 影響抑

ワールド

トランプ政権、零細事業者への関税適用免除を否定 大
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ウクライナ戦争は終わらない──ロシアを動かす「100年…
  • 5
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 6
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
  • 7
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 8
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 9
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 10
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 8
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中