最新記事

テロ

NYマンハッタン爆発事件の容疑者、銃撃戦の末に拘束

2016年9月20日(火)10時25分

 9月19日、ニューヨーク爆発事件関与の疑いで、アハマド・カーン・ラハミ容疑者が拘束された。写真はニュージャージー州警察から同日入手(2016年 ロイター/Courtesy New Jersey State Police/Handout via REUTERS)

米ニューヨーク・マンハッタンなどで17日発生した爆発事件に関与した疑いで指名手配されていたアハマド・カーン・ラハミ容疑者(28)が19日、警察との銃撃戦の後、拘束された。

ラハミ容疑者はアフガニスタン出身で、米国籍を持ち、ニューヨーク州に隣接するニュージャージー州に在住。

同容疑者は同日朝、自宅そばの同州リンデンで警察官に見つかり銃撃戦となった末負傷し、病院に搬送された。警察官2人も負傷したが、命に別状はないという。

米連邦捜査局(FBI)捜査官は記者会見で、現時点で動機は明確になっておらず、同地域で過激派の小グループが活動している兆候は確認されていないと語った。デブラジオ・ニューヨーク市長も、現時点で他に行方を追っている人物はいないと述べた。

クオモ・ニューヨーク州知事は記者団に対し「海外のテロ組織との関連が明るみに出る可能性は十分にあり、同日、もしくは数日中に明らかになるだろう」と語った。

ニューヨーク警察当局は、17日にニューヨーク・マンハッタンのチェルシー地区とニュージャージー州シーサイド・パークで発生した爆発に関与した疑いがあるとして、ラハミ容疑者の写真を公開し行方を追っていた。

これら2件の爆発に加え、ニュージャージー州の鉄道駅では爆発物の入ったバックパック、チェルシーの爆発現場近くでは不発の状態の爆発物とみられる圧力鍋がそれぞれ発見されており、当局が捜査を行っている。

これら爆発物や、シーサイド・パークでの爆発による負傷者は出ていない。チェルシーの爆発では少なくとも29人が負傷した。

容疑者の拘束前、米大統領選の民主・共和両党の候補者は事件に関するコメントを発表。

民主党のヒラリー・クリントン候補は、米国は世界的なテロとの戦いに向け、同盟国との連携が必要であると強調したうえで、「危険な世の中において安定したリーダーシップが必要であることがあらためて浮き彫りになった」と語った。

共和党候補のドナルド・トランプ氏はFOXニュースとのインタビューで、今後米国がさらなる攻撃にさらされると考えているかとの質問に対し、「攻撃は起こるだろう。米国は弱体化したからだ」と語った。

*内容を追加します。



[エリザベス(米ニュージャージー州)19日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

トランプ氏、2日に予算教書公表 環境・対外援助など

ワールド

イスラエル、シリア大統領官邸付近を攻撃 少数派保護

ビジネス

JAL、今期の純利益7.4%増の見通し 市場予想上

ワールド

NZの10年超ぶり悪天候、最悪脱する 首都空港なお
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 2
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ウクライナ戦争は終わらない──ロシアを動かす「100年…
  • 5
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 6
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 7
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 8
    悲しみは時間薬だし、幸せは自分次第だから切り替え…
  • 9
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新…
  • 10
    目を「飛ばす特技」でギネス世界記録に...ウルグアイ…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に…
  • 7
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 8
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 9
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 10
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中