最新記事

シリア内戦

複数の学校や病院にミサイル、民間人ら50人死亡 16日に安保理開催へ

トルコはミサイル攻撃はクルド人民兵組織を支援するロシア軍によるものと非難

2016年2月16日(火)10時45分

2月16日、国連は、シリアで複数の学校と病院がミサイル攻撃を受け、民間人ら50人近くが死亡したと発表、明白な国際法違反として非難した。写真はアザズの攻撃を受けたとみられる病院。ソーシャルメディアの映像から(2016年 ロイター)

 国連は15日、シリアで複数の学校と病院がミサイル攻撃を受け、民間人ら50人近くが死亡したと発表、明白な国際法違反として非難した。国連安全保障理事会はこれについて16日に協議する見通しだ。

 トルコ国境に近いシリア北部アザズでは、小児病院と難民を収容している学校にミサイルが着弾、少なくとも14人が死亡したもようだ。

 アザズでは、掌握を目指すシリアのクルド人民兵組織「人民防衛部隊(YPG)」と、これを阻止しようとするトルコとの対立が激化。トルコ軍は15日で3日連日、YPGの拠点に対する砲撃を行っている。

 トルコは、YPGがアザズを掌握しようとすれば「最も激しい反撃にあう」と警告。トルコのダウトオール首相は、アザズへのミサイル攻撃について、YPGを支援するロシア軍によるものだとして非難した。

 また、国際医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」は、北部イドリブでMSFが運営する病院などが爆撃を受け、少なくとも7人が死亡し、スタッフ8人が不明になっていると明らかにした。

 MSFの責任者は、シリア政府軍かロシアによる攻撃との見方を示したが、ロシアのスクボルツォワ保健相は空爆対象を「イスラム国」の施設に限定しているとし、MSFの見方を否定した。

 米国やロシア、欧州など関係国は先週末、ドイツ南部ミュンヘンで開いた国際シリア支援グループの会合で「1週間以内の停戦」を呼び掛けることで合意しているが、停戦の先行きに早くも暗雲が漂っている。

 ロシア国連大使は、ロイターが入手した安保理関係者の電子メールで、「トルコのシリア領への武力行使に深い懸念」を表明し、安保理会合の開催を呼びかけた。

 安保理会合は現地時間16日の早い時間に開催される予定で、国連高官がシリア情勢について説明するという。

 

[キエフ/ベイルート/国連 15日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ニデック第三者委「永守氏が一部不正容認」、業績圧力

ビジネス

ユーロ圏消費者物価、2月1.9%に加速 懸念される

ビジネス

中東紛争でインフレ加速も、世界経済への打撃は軽微=

ワールド

〔アングル〕中東情勢が安保3文書改定に影響も、米軍
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医師が語る心優先の健康法
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 7
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 8
    人気の女性インフルエンサー、「直視できない」すご…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    ドバイの空港・ホテルに被害 イランが湾岸諸国に報…
  • 1
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 2
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 3
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 4
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 5
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 6
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 7
    少女買春に加え、国家機密の横流しまで...アンドルー…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    中国で今まで発見されたことがないような恐竜の化石…
  • 10
    「若い連中は私を知らない」...大ヒット映画音楽の作…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中