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八百長サッカーに自浄力なしのFIFA

2010年10月20日(水)17時43分
マーク・スター(スポーツジャーナリスト)

 今年のW杯はそのことを証明した大会だった。最強のチームは明らかにスペインだったが、決勝トーナメントはすべて1対0での勝利。1つのミスジャッジが形勢を逆転させ、どこかでスペインが敗退していた可能性も十分あった。

 もちろん人為的ミスはすべてのスポーツにつきものだ。審判のミスが、野球のワールドシリーズやアメリカンフットボールのスーパーボウルといった大事な試合の行方を決めたこともある。

 だが、ほとんどの主要なスポーツは程度の差こそあれビデオ判定などで審判をサポートしている。サッカーでビデオ判定が採用されないのは、まるで買収を奨励しているようなもの。多くのスキャンダルが発覚している現状で、ファンに性善説を押し付けるようなやり方は愚かとしか言いようがない。

 次の大きな国際大会であるUEFA欧州選手権2012の予選はすでに始まっている。ドイツ対トルコ、ポルトガル対デンマーク、フランス対ルーマニア、オランダ対スウェーデンなど好カードが目白押しだ。さて、この大会ではどんな大番狂わせが演じられ、その試合ではいったいいくらの賄賂が飛び交うのだろうか?

GlobalPost.com特約)

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