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「努力が未来を重くするなら、壊せばいい」──YOSHIKIが語った創作と人生の覚悟

Art That Endures

2026年2月27日(金)17時00分
小暮聡子 (本誌記者)
YOSHIKI

「日記を書くように曲を書いている」と語るYOSHIKI(写真はYOSHIKIオフィシャルインスタグラムより) 

<3度目の首の手術をへて音楽活動を再開させたYOSHIKIにロングインタビュー。作曲家としての信念と、HIDEの言葉に見る「本当のYOSHIKI」とは――?>

2024年に3度目となる首の手術を受け、昨年11月にはサウジアラビアの世界遺産「へグラ」での公演を成功させたYOSHIKI。今年4月には東京で「YOSHIKI CLASSICAL 2026 覚醒前夜 ― Tokyo 3 Nights 世界への第一章」と題したクラシックコンサートを開催する。昨年のリハビリ期間を経て、本格的にアーティスト活動を再開させたYOSHIKIに、AI時代の曲作りや、作曲家としての哲学と覚悟を聞いた。

――4月に開催されるクラシック公演のタイトルが「覚醒前夜 世界への第一章」となっています。この意味を教えてください。

これまでX JAPANとして、また個人としても、いろいろなことをやらせていただいてきました。世界はずっと目標の一つでしたが、最近になって「世界への扉が開いた」という感覚があるんです。国によって違いはあると思いますが、確かに開いた、と。

大切なメンバーを何人も失い、自分はまだ生きている。その理由が分からず、葛藤もありました。時には、生きている自分を責めたりもしました。それと同時に他界したメンバーの夢でもあった世界への扉をどうすればこじ開けられるのだろうと思いながら生きてきましたが、それがひとつ、ふっと吹っ切れた。時間がかかったけど扉が開いた、その扉の向こうに入っていこう、と。そういう意味での「覚醒前夜」です。


――既に世界的な舞台に立たれてきた印象もありますが、今回、改めてそう感じた理由は。

日本から見た「世界で活躍している」と、海外から見たそれには、少しズレがあると思うんです。自分の世界中のファンの方は優しいし、応援もしてくれる。でも、海外の一般の人たちにどれだけ届いているかというと、また別の話になる。

30年前は、西洋のアーティストと同じ土俵に立つことすらできなかった。でも今は、普通に勝負できるんじゃないかと感じています。Kポップの世界的な成功、日本のアニメやゲーム音楽の広がりも含めて、アジア全体の流れの中で、自分もその一部に、居させてもらっている。だったら、もう向かうしかないだろうな、と。

――世界各国からオファーが来ているようですが。

今月中には海外公演の一部を発表できるかもしれません。4月にまず日本でコンサートを行いますが、世界各国からたくさんオファーをいただいています。世界に行く前に、自分の気持ちを整理する意味でも、もう一度日本からスタートしたいと思います。10年以上続けてきた「YOSHIKI CLASSICAL」ですが、今回は現代美術との融合など、新しい挑戦も考えています。

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