最新記事
映画

スパイ映画はこれで「復活」した...『ブラックバッグ』が描き出す、世界一危険な「職場恋愛」の心理劇

State of Love and Trust

2025年10月3日(金)18時00分
ジャネー・ボールデン(ライター)
内部の敵を疑う映画『ブラックバッグ』のキーイメージ

諜報の世界では、疑うことが仕事で、受け入れることが戦術だ。最も親密な人の嘘さえも、だ FOCUS FEATURES

<裏切り者は「妻」なのか──ソダーバーグが描く諜報の世界の裏側は、世界が不安定な今こそ見る価値がある(ネタバレなし・レビュー)>

彼らにとって諜報活動は単なる仕事ではない。生き方そのものだ。

【動画】映画『ブラックバッグ』予告編

スティーブン・ソダーバーグ監督の最新作『ブラックバッグ(Black Bag)』は、職業上の義務とプライベートの人間関係の境界線が揺らぎ、ベッドの中でも現場でも忠誠心が試されるスパイ映画だ。


ジョージ・ウッドハウス(マイケル・ファスベンダー)とキャスリン・セント・ジーン(ケイト・ブランシェット)は、イギリスの国家サイバーセキュリティーセンター(NCSC)に所属するエリート諜報員の夫婦。

2人の化学反応は任務と同じくらい爆発しやすい。

物語の冒頭で、ジョージは極秘任務を命じられる。原子力発電所を狙うサイバー攻撃用のマルウエア「セヴェルス」を盗み出した組織内の裏切り者を見つけるのだ。

容疑者は、キャスリンを含む5人。ジョージは愛する妻を守ることと任務の板挟みになりながら、身近な同僚の中から真犯人をあぶり出そうとする。

国立西洋美術館「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」鑑賞チケット2組4名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ミランFRB理事、大幅利下げを再要求 経済のシフト

ワールド

トランプ氏のガザ調停案、イスラム圏8カ国と相違=パ

ワールド

トランプ氏、ハマスに5日夕までの合意を要求 ガザ和

ビジネス

IMF報告書、国家産業政策はリスク伴うと指摘 米国
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
2025年10月 7日号(9/30発売)

投手復帰のシーズンもプレーオフに進出。二刀流の復活劇をアメリカはどう見たか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 3
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、Appleはなぜ「未来の素材」の使用をやめたのか?
  • 4
    MITの地球化学者の研究により「地球初の動物」が判明…
  • 5
    謎のドローン編隊がドイツの重要施設を偵察か──NATO…
  • 6
    「吐き気がする...」ニコラス・ケイジ主演、キリスト…
  • 7
    「テレビには映らない」大谷翔平――番記者だけが知る…
  • 8
    【クイズ】1位はアメリカ...世界で2番目に「航空機・…
  • 9
    女性兵士、花魁、ふんどし男......中国映画「731」が…
  • 10
    「人類の起源」の定説が覆る大発見...100万年前の頭…
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 3
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 4
    トイレの外に「覗き魔」がいる...娘の訴えに家を飛び…
  • 5
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけでは…
  • 6
    こんな場面は子連れ客に気をつかうべき! 母親が「怒…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「がん」になる人の割合が高い国…
  • 8
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 9
    虫刺されに見える? 足首の「謎の灰色の傷」の中から…
  • 10
    高校アメフトの試合中に「あまりに悪質なプレー」...…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 9
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中