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投資に抵抗感のある人が「お金の不安」解消のために取るべき4つの行動

2025年11月9日(日)09時00分
印南敦史(作家、書評家)
日本人が抱えるお金の不安

metamorworks-shutterstock

<例えば「40代から始めるスキンケア」の危うさに気付いているか? 第一歩として大切なのは「自分のモノサシ」>

『お金の不安という幻想 一生働く時代で希望をつかむ8つの視点』
お金の不安は尽きない。みんな同じような悩みを抱えていると分かってはいても、ずっとついて回るのだから厄介だ。

『お金の不安という幻想 一生働く時代で希望をつかむ8つの視点』(田内 学・著、朝日新聞出版)は、そんな息苦しい「お金の不安」からどうすれば抜け出せるかについて考えることを目的に書かれたという。

ただし、よくある「お金をどう増やすか」という投資の話ではなく、「気の持ちようで不安は消える」という精神論でもないようだ。著者の言葉を借りるなら、「新しい時代を生きるための具体的な生存戦略の話」なのである。


 私たちが「お金の不安」と感じるものは、実は「変化する社会をどう生き抜くか」という、根源的な問いではないだろうか。
 だとすれば、やるべきことは明らかだ。
・情報を整理し、
・旅の支度をして、
・困難を直視し、
・仲間と協力する。
 この4つの行動こそが、具体的な生存戦略であり、この本の柱となる考え方だ。(「はじめに――どうして、お金の不安が増えるのか?」より)

つまり、焦りを生む空気から抜け出すために情報を整理し、成功者を真似てもうまくいかない理由を考えるのが「整理する」段階。

労働と投資のどちらが報われるのか、お金以外の何に頼ればいいのかについて考えるのが「支度する」段階。

次いで行うべきは、なぜ「稼ぐ人が偉い」と思われるのか、いつまでお金に支配されるのかと「困難を直視」すること。

そして、どうすれば仕事を減らせるのか、大人の常識はこれからも通用するのかについて問い直すのが「協力する」段階だというわけである。

なるほど、こうして考えを進めていけば、自分がこれから選ぶべき選択、進むべき道が見えてくるのかもしれない。

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