Picture Power

世界報道写真コンテスト 「ガザの葬列」が大賞に

2013 World Press Photo Contest

Photographs by Courtesy of World Press Photo

世界報道写真コンテスト 「ガザの葬列」が大賞に

2013 World Press Photo Contest

Photographs by Courtesy of World Press Photo

大賞:イスラエル軍のミサイル攻撃で命を奪われた3才と2才の幼い兄妹の亡骸を叔父たちが抱え、埋葬式を行うモスクへ向かう。子供たちの父親の遺体は後方に続き、母親は集中治療室に入れられた(ガザ、パレスチナ自治区 2012年11月20日)Paul Hansen, Sweden, Dagens Nyheter

 2月15日、世界報道写真(World Press Photo)財団(本部・オランダ)が選ぶ第56回世界報道写真賞の各賞が発表になった。

 大賞は、昨年11月イスラエル軍のミサイル攻撃により亡くなった子供たちとその父親の埋葬式に向かう人々の姿を捉えたスウェーデンのポール・ハンセンが受賞した。審査員の一人マユ・モアナ(写真家/キュレーター)は「大人たちの怒りや悲しみと、殺された子供たちの純真さの対比が、この写真の力強さを生んでいる。私にとって忘れ得ぬ1枚となった」と語った。

 また、審査員長を務めたサンチアゴ・ライオン(AP通信副社長/フォトディレクター)は「世界報道写真コンテストの審査員長として結果を統括すると、大賞作品だけでなく授賞作すべてが確かな完成度を持っており、一流のフォトジャーナリズムとして力強く普遍的な価値と、見る者の心を揺さぶる素晴らしさを備えていた」と言う。

 毎年行われる世界最大級の報道写真コンテストで、124カ国の写真家5.666人から103.481点の作品が寄せられた。8作品が受賞したAP通信の健闘が目立った。

関連リンク:
 世界報道写真(World Press Photo)財団

 関連記事:
世界報道写真コンテスト 大賞は「アラブの春」から
世界報道写真コンテスト 大賞は「鼻と耳を削がれた女性」
世界報道写真大賞を狙え---コンテスト直前ゼミ
世界報道写真コンテスト 「抗議の叫び」が大賞に
世界報道写真コンテスト:審査の裏側

MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人に共通する特徴とは?
  • 2
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 3
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 4
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 5
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 6
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で最も「火山が多い国」はどこ?
  • 9
    腹斜筋が「発火する」自重トレーニングとは?...硬く…
  • 10
    村上春樹は「どの作品」から読むのが正解? 最初の1…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 4
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 5
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    埼玉県川口市で取材した『おどろきの「クルド人問題…
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 6
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 7
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中