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イギリス人が京都で「ジン」をつくり、母国に輸出する理由

The International Spirit: Japanese Gin Coming to Europe

2017年10月30日(月)11時34分
ダニエル・デミトリュー

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ほとんどが日本産の原材料に、輸入したジュニパーベリーを加え、水は日本酒で有名な伏見の水を使う

デービスは6つのカテゴリーに分類してボタニカルを使う。例えば、京都産の柚子、甘く芳醇な香りを引き立てるために日陰で育てられた宇治の玉露、紫蘇の葉、笹、檜のチップ、広島産のレモンなどだ。

日本のルーツに忠実であるこのジンは、米の蒸留酒をベースに、日本酒で有名な京都の伏見の水を加えている。京都蒸溜所では、ほとんどが日本産の原材料に、輸入したジュニパーベリーを加え、ドイツで特別に製造した銅製ポットスティル(蒸留器)で蒸留。その結果生まれたのが、穏やかな芳香があり、つややかでかすかに甘い柑橘の香りに、日本の果実や茶葉の香りも加わったドライジンだ。

京都の影響は味だけに留まらない。ミラーは17世紀から続く唐紙(版木を使った手作業で模様を付けた和紙)専門の京都の会社と協力して、唐草模様のラベルを作った。さらに、伝統的な美しい漆塗りを思わせる、厚みのある黒いボトルにジンを詰めた。

この「季の美 京都ドライジン」を飲む誰もが、世界のどこにいようと、日本のエッセンスの一部に触れてくれることをミラーは望んでいる。

【参考記事】サントリーとニッカが高価格ジンに参入した理由

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