コラム

岸田政権の政策転換に潜むリスク──事実上2024年からの増税開始

2022年12月13日(火)17時15分

1兆円の増税はGDPの約0.2%に相当する。経済成長に及ぼす影響は深刻にならない可能性もあるが、それは経済状況次第である。かつて民主党政権は、2011年の大震災復興対応として増税政策を早々に決めた。増税が実現して公的部門の一部に恩恵が及んだに過ぎなかった。民主党政権当時と現在では異なる部分も多いが、「大型歳出と同時に増税が決まる」という点では共通しているように見える。

2023年度は増税は行われないが、2024年以降どのように政策対応が行われるかは流動的である。2022年は金融緩和の徹底と円安によって日本株市場は他国をアウトパフォームした。今後繰り出される政策対応次第だが、2023年は岸田政権の経済政策に対する懸念が、日本株市場の重石になるリスクがでてきたと言えるだろう。

(本稿で示された内容や意見は筆者個人によるもので、所属する機関の見解を示すものではありません)

プロフィール

村上尚己

アセットマネジメントOne シニアエコノミスト。東京大学経済学部卒業。シンクタンク、証券会社、資産運用会社で国内外の経済・金融市場の分析に20年以上従事。2003年からゴールドマン・サックス証券でエコノミストとして日本経済の予測全般を担当、2008年マネックス証券 チーフエコノミスト、2014年アライアンスバーンスタン マーケットストラテジスト。2019年4月から現職。『日本の正しい未来――世界一豊かになる条件』講談社α新書、など著書多数。最新刊は『円安の何が悪いのか?』フォレスト新書。

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