コラム

「高市大勝」に中国人が見せた意外な反応

2026年02月28日(土)20時42分
ラージャオ(中国人風刺漫画家)/トウガラシ(コラムニスト)
高市早苗

©2026 REBEL PEPPER/WANG LIMING FOR NEWSWEEK JAPAN

<高市早苗率いる自民党が先の衆院選で圧勝したが、中国のネット上ではこの結果を「中国外交の失敗」と見なす声も多い>

2月8日の衆議院議員総選挙で、高市早苗首相率いる自民党は3分の2を超える316議席を獲得し、歴史的な大勝を収めた。この結果は中国語圏のインターネットでも大きな反響を呼んだ。

中国のネットユーザーたちは、選挙前に中国官製メディアが報じた高市の不人気を皮肉り、結果を嘲笑した。


あるユーザーは中国中央電視台(CCTV)が2月6日にSNSの微博(ウェイボー)に投稿した記事「高市早苗は進退窮まる、早期辞任の可能性も」をわざわざ掘り起こし、「毎日のように『極右』と罵り、日本国民は彼女を嫌い街頭で抗議していると言っていたのに、結果は日本国民が投票で官製メディアの顔を地面に押し付けた」と、辛辣に書き込んだ。

中国のネット上では、この結果を「中国外交の失敗」と見なす声も多い。中国のいわゆる「戦狼外交」が、日本国内の反中感情をあおり、保守勢力を結集させたという分析だ。早稲田大学に在学中の中国人留学生が、中国語コミュニティーに投稿した内容が象徴的だ。

「日本中道層の現在の論理は『隣人が本当にこれほど強硬なら、こちらも棒を1本持つ必要がある』というものだ。最も困難だった国民的防衛教育を、私たち自身の行動が高市に代わって成し遂げてしまった」

プロフィール

風刺画で読み解く中国の現実

<辣椒(ラージャオ、王立銘)>
風刺マンガ家。1973年、下放政策で上海から新疆ウイグル自治区に送られた両親の下に生まれた。文革終了後に上海に戻り、進学してデザインを学ぶ。09年からネットで辛辣な風刺マンガを発表して大人気に。14年8月、妻とともに商用で日本を訪れていたところ共産党機関紙系メディアの批判が始まり、身の危険を感じて帰国を断念。以後、日本で事実上の亡命生活を送った。17年5月にアメリカに移住。

<トウガラシ>
作家·翻訳者·コラムニスト。ホテル管理、国際貿易の仕事を経てフリーランスへ。コラムを書きながら翻訳と著書も執筆中。

<このコラムの過去の記事一覧はこちら>

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