ニュース速報
ワールド

トランプ氏、ハマスに「3、4日の猶予」 ガザ和平案受け入れ迫る

2025年10月01日(水)08時42分

 9月30日、トランプ米大統領はイスラム組織ハマスに対し、米国が提案したパレスチナ自治区ガザを巡る和平案の検討に3、4日の時間を与えるとし、提案を拒否すれば「非常に悲しい結末」になると警告した。写真は同日、ガザ北部から南部に移動する避難民(2025年 ロイター/Dawoud Abu Alkas)

Andrew Mills Nidal al-Mughrabi

[ドバイ/カイロ 30日 ロイター] - トランプ米大統領は30日、イスラム組織ハマスに対し、米国が提案したパレスチナ自治区ガザを巡る和平案の検討に3、4日の時間を与えるとし、提案を拒否すれば「非常に悲しい結末」になると警告した。

イスラエルのネタニヤフ首相は前日、ホワイトハウスでトランプ氏と会談し、20項目にわたる米和平案を支持することで合意したと表明。仲介に当たるカタールとエジプトは同日、和平案をハマスと共有した。[]

和平案はハマスに武装解除を要求しているが、ハマス側は和平案をまとめる協議には関与してこなかった。ただ、協議について説明を受けていたある関係者はロイターに、ハマスが「誠意を持って検討し、回答を出すだろう」と述べた。

ワシントンで記者会見したトランプ氏は、イスラエルとアラブの指導者がすでに和平案を承認しており、「ハマスの決定を待つのみだ」と語り、回答までに3、4日の猶予を与えるとした。今後はハマスの決断次第だとし、受け入れなければ「非常に悲しい結末になる」と発言。さらなる協議の余地はあるかと問われ、「あまりない」と答えた。

ハマスに近い関係筋はロイターに対し、和平案が「完全にイスラエルに偏っている」と不満を示し、ハマス排除を狙った「不可能な条件」を課していると語った。

しかし、サウジアラビア、ヨルダン、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、エジプトの外相は米和平案を受け入れる意向で、ハマスにかなりの圧力がかかっている。

カタール外務省のスポークスマンによると、トルコの諜報機関高官がカタールとエジプトと共にドーハで和平案を協議する予定だという。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ファイザー、薬価引き下げで合意 関税減免と引き換え

ビジネス

米ナイキの6―8月期決算、売上高と利益が予想超え

ワールド

原油先物横ばい、OPECプラス増産報道も米原油在庫

ワールド

シュワルツェネッガー氏がバチカン訪問、気候変動対策
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
2025年10月 7日号(9/30発売)

投手復帰のシーズンもプレーオフに進出。二刀流の復活劇をアメリカはどう見たか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 2
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけではない...領空侵犯した意外な国とその目的は?
  • 3
    【クイズ】身長272cm...人類史上、最も身長の高かった男性は「どこの国」出身?
  • 4
    なぜ腕には脂肪がつきやすい? 専門家が教える、引…
  • 5
    通勤費が高すぎて...「棺桶のような場所」で寝泊まり…
  • 6
    10代女子を襲う「トンデモ性知識」の波...15歳を装っ…
  • 7
    コーチとグッチで明暗 Z世代が変える高級ブランド市…
  • 8
    カーク暗殺の直後から「極左」批判...トランプ政権が…
  • 9
    女性兵士、花魁、ふんどし男......中国映画「731」が…
  • 10
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 1
    トイレの外に「覗き魔」がいる...娘の訴えに家を飛び出した父親が見つけた「犯人の正体」にSNS爆笑
  • 2
    日本の小説が世界で爆売れし、英米の文学賞を席巻...「文学界の異変」が起きた本当の理由
  • 3
    こんな場面は子連れ客に気をつかうべき! 母親が「怒りの動画」投稿も...「わがまま」と批判の声
  • 4
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 5
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけでは…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「がん」になる人の割合が高い国…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    コーチとグッチで明暗 Z世代が変える高級ブランド市…
  • 9
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 10
    高校アメフトの試合中に「あまりに悪質なプレー」...…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 5
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 6
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 7
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 8
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 9
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中