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天然ガスを安定的エネルギーとして欧州に売り込み=米長官

2025年09月12日(金)09時45分

 9月11日、ライト米エネルギー長官(写真)はトランプ政権が「常識的なエネルギー政策」に回帰するとして、欧州やその他の同盟国に対して原油や天然ガスの販売拡大に取り組んでいると述べた。ホワイトハウスで8月撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)

Julia Payne Timothy Gardner

[ブリュッセル/ワシントン 11日 ロイター] - ライト米エネルギー長官は11日、トランプ政権が「常識的なエネルギー政策」に回帰するとして、欧州やその他の同盟国に対して原油や天然ガスの販売拡大に取り組んでいると述べた。訪問先のブリュッセルで欧州連合(EU)のダン・ヨルゲンセン・エネルギー担当欧州委員と会談後、報道陣に語った。

ライト氏は気候変動リスクを軽視するかのように、化石燃料由来の安定的なエネルギーの恩恵がどのようなリスクも打ち消すと述べた。さらに、米国にとって天然ガスの生産拡大が「脱炭素化を推進する最も大きな要因となっている」とし、洋上風力発電のような再生可能エネルギー事業を縮小しつつあると付け加えた。

ライト氏の発言はトランプ政権が国連や世界中の科学者たち、温室効果ガスの排出削減目標を政策の中心としているEUといかに対立しているかを反映している。

ライト氏は「気候変動が人類にとって大きなリスクを引き起こしていると示す証拠を見つけるのは難しい」とし「より暖かく湿潤な世界のほうが作物の生育に適している」と述べた。

世界的な科学的証拠があるにもかわわらず、ライト氏は異常気象現象が起こる頻度に増加したり減少したりする傾向はなく、衣類や暖房のような石油化学製品による保護があるためこうした災害を原因とする死者数は時間とともに減少していると語った。

ロイター
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