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バイデン氏の再選出馬は「リスク大きすぎた」 ハリス氏、著書で吐露

2025年09月11日(木)02時25分

米国のハリス前副大統領(60)は、10日発表された新著の抜粋で、バイデン前大統領の大統領再選を目指した出馬は、加齢の影響を踏まえるとリスクが大きく無謀だったと考える一方、自身が出馬断念を助言できる立場にはないと感じていたと明らかにした。カリフォルニア州パサデナで2月撮影(2025年 ロイター/Etienne Laurent)

[ワシントン 10日 ロイター] - 米国のハリス前副大統領(60)は、10日発表された新著の抜粋で、バイデン前大統領の大統領再選を目指した出馬は、加齢の影響を踏まえるとリスクが大きく無謀だったと考える一方、自身が出馬断念を助言できる立場にはないと感じていたと明らかにした。新著「107日」の発売を前に、米誌アトランティックが掲載した。

大統領選に出馬するかどうかは、バイデン夫妻が決断することだと誰もが繰り返していたとし、ハリス氏は「断念を主張するにはホワイトハウスで最悪の立場にあった。(副大統領の)私が助言すればひどく利己的に受け取られると分かっていた」と記した。振り返ればバイデン氏の出馬は無謀だったとし、「リスクがあまりにも大きすぎた。個人のエゴや野心に委ねるべきものではなく、個人的な決断以上の選択が必要だった」と吐露した。

民主党のバイデン氏は、返り咲きを目指した共和党のトランプ氏(79)との大統領選の討論会で精彩を欠き、側近や民主党幹部からも選挙運動継続や2期目を巡る疑念が高まり、2024年7月21日に選挙戦から撤退した。

その後、ハリス氏が民主党候補となり、残された107日の選挙運動期間に支持を訴えたが、24年11月に行われた投開票でトランプ氏に敗れた。

ハリス氏は著書で、ホワイトハウスにバイデン氏の年齢に伴う衰えなどの隠ぺいはなかったと主張。ただ、選挙戦の激化に伴い加齢に伴う影響が顕著になったとの見方を示した。

バイデン氏について「最悪の日であっても、トランプ氏の最高の状態に比べて、より深い知識を持ち、より優れた判断力、そしてはるかに思いやりがあった」とした上で「81歳のジョーは疲れていた」と記した。

ロイター
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