ブラジル、輸出業者支援策を発表 米関税影響軽減へ

8月13日、ブラジル政府は、米国の関税引き上げで打撃を受ける企業に対する支援策を発表した。写真はルラ大統領(中央)ら。8月13日、ブラジリアで撮影(2025年 ロイター/Adriano Machado)
Marcela Ayres
[ブラジリア 13日 ロイター] - ブラジル政府は13日、米国の関税引き上げで打撃を受ける企業に対する支援策を発表した。輸出業者向けの信用枠や、代替市場への輸出が比較的難しい品目を政府が購入することなどが柱となる。
トランプ米大統領は今月、ブラジルからの輸入品に対する関税を10%から50%に引き上げた。一部産業は対象外となったものの、コーヒー、牛肉、水産物、繊維、履物、果物などは打撃を受ける見込みだ。
ブラジルのルラ大統領は「われわれは交渉を要求するが、わが国の主権が侵害されることはない」とし、エタノール貿易などについて協議する用意があると述べた。
また「相互的な措置は発表しない。まず第一に、両国関係の悪化を正当化するようなことはしたくない」と語った。
支援策の柱は、国営のブラジル経済社会開発銀行(BNDES)が管理する既存の輸出保証基金を通じた300億レアル(55億5000万ドル)の信用枠。
また、中小企業支援基金を強化するため総額45億レアルの追加拠出を行う。
来年末まで輸出業者の税負担も軽減する計画で、政府はこの措置で歳入が50億レアル下押しされると試算している。