ウクライナ兵士、早期停戦に懐疑的 米ロ首脳会談控え

8月12日、トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領による米アラスカ州で会談する15日を前に、ウクライナ兵は早期停戦の実現に懐疑的になっており、多くの兵士がロシアへの領土割譲案を拒否している。ハルキウで11日撮影(2025年 ロイター/Sofiia Gatilova)
[ハルキウ州(ウクライナ) 12日 ロイター] - トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領による米アラスカ州で会談する15日を前に、ウクライナ兵は早期停戦の実現に懐疑的になっており、多くの兵士がロシアへの領土割譲案を拒否している。
ロイターは今週、ウクライナ北東部ハルキウ州の2つの訓練基地で兵士らを取材。第58機動旅団の訓練基地の司令官は「誰に譲るのか。何のために譲るのか」と疑問を投げかけた。
トランプ氏は11日、戦争を終結させるためにロシアとウクライナ双方が領土を割譲する必要があると発言。これに対して欧州連合(EU)は12日、ウクライナが自国の将来を決めるべきだとする声明を出した。
先週発表されたギャラップの世論調査では、ウクライナ国民の69%が交渉による戦争の早期終結を支持している。一方、戦闘がすぐには終わらないと確信しているとの回答も同じ程度の割合となった。
装甲車内に座っていた第58機動旅団の兵士は「平和への道は全て交渉を通じて築かれる」としながらも、「しかし明日そうやって平和が訪れるとは言えない。(中略)敵が侵攻を続けているからだ」と語った。
第43独立機械化旅団の教官は「ロシアがわが国への軍事圧力を放棄するほどの損失を被るまで、(戦闘は)続くだろう。さもなければ戦闘を止めるわけにはいかない」と話した。