欧州企業の第2四半期業績見通しが改善 米中の関税停止延長で

米中間の関税の一部を停止する措置が90日延長されたことや、欧州連合(EU)と米国間の通商協議の決着を受け、欧州主要企業の業績見通しは改善を続けている。写真は2019年1月、ドイツのフランクフルトで撮影(2025年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
Javi West Larrañaga Marleen Kaesebier
[12日 ロイター] - 米中間の関税の一部を停止する措置が90日延長されたことや、欧州連合(EU)と米国間の通商協議の決着を受け、欧州主要企業の業績見通しは改善を続けている。
LSEGが12日公表したI/B/E/Sデータによると、STOXX欧州600種指数に組み入れられた企業の第2・四半期の利益見通しは平均で前年同期比4.8%増となり、1週間前の3.1%増から改善した。
今年2月にトランプ米大統領が全ての国に対する関税計画を発表する直前には、STOXX欧州600種構成銘柄の第2・四半期の利益が9.1%増えると見込まれていた。だが、7月にEUと米国間の通商協議がまとまる直前の見通しは0.7%減に悪化していた。
欧州企業は第2・四半期の売上高見通しも改善している。LSEGの集計によると、アナリストは現時点で欧州企業の第2・四半期を1.3%減と予想している。1週間前は2.0%減収と見込まれていた。
業種別では、主要10業種のうち4業種の四半期利益が改善すると予想されている。テクノロジー部門が最も高い26%増と予想されており、ヘルスケア、金融、工業が続いている。
デンマークの風力発電機大手ベスタスが今週発表する決算の内容は、欧州の再生可能エネルギー企業が関税や米国を巡る不確実性の拡大にどのように対処しているかを示すことになりそうだ。