イラク・クルド自治区の油田にドローン攻撃、施設損傷で生産減少

イラク北部クルド人自治区にある油田施設が3日連続でドローン(無人機)攻撃を受け、原油生産量が日量14万-15万バレル落ち込んでいる。写真は、ドローン攻撃を受けた石油施設。7月16日、イラクのザホで撮影(2025年 ロイター/Khalid Al-Mousily)
Nayera Abdallah Ahmed Rasheed
[バグダッド 16日 ロイター] - イラク北部クルド人自治区にある油田施設が3日連続でドローン(無人機)攻撃を受け、原油生産量が日量14万-15万バレル落ち込んでいる。2人の自治政府高官が16日明らかにした。
今のところ攻撃主体は分かっておらず、実行声明も出されていない。
クルド人自治区内の油田の総生産量は約28万5000バレルに上るとされる。
自治政府の天然資源省は、複数の油田が施設の重大な損傷により操業を停止したと説明し、攻撃はエネルギー部門で働く民間人の安全を脅かす狙いもあると付け加えた。シャイカン、タウケ、ペシュカビル、アイン・シフニなどの油田をドローンが空爆したという。
シャイカン油田の生産分与契約を自治政府と締結しているガルフ・キーストーン・ペトロリアムは、油田付近への攻撃があったとの理由で操業を停止したと発表した。
トルコ国境近くのタウケ油田とペシュカビル油田で操業しているノルウェーの石油・ガス企業DNOも、爆発が起きた後に生産を一時停止したとしている。
DNOは被害状況を検証中で、それが完了すれば生産を再開する見通しだと述べた。