ロシア軍、ウクライナ東部でリチウム鉱床近くの集落を制圧 ロシア当局が表明

ロシア軍はウクライナ軍との戦闘が続くウクライナ東部ドネツク州で、付近に大規模なリチウム鉱床があるとされる集落を制圧した。写真は同州で24日撮影(2025年 ロイター/Alexander Ermochenko)
[モスクワ 26日 ロイター] - ロシア軍はウクライナ軍との戦闘が続くウクライナ東部ドネツク州で、付近に大規模なリチウム鉱床があるとされる集落を制圧した。ロシア側の当局者が26日、明らかにした。
ロシア軍が激しい戦闘の末に制圧したとされるのは、ドネツク州のシェフチェンコ。ロシア国防省もこの日、シェフチェンコをもう一つの集落と共に制圧したと発表している。
この付近では旧ソ連時代の1982年にリチウム鉱床が発見されており、商業採掘が可能な深さに膨大な埋蔵量がある可能性が示されている。ウクライナ地質調査局によると、この鉱床はシェフチェンコの東部郊外に位置しており、面積は約40ヘクタール。
ロイターは戦況を独自に確認できていない。ウクライナ当局から現時点でコメントは得られていない。ただ、ウクライナの軍事ブログ「ディープ・ステート」が公開しているオープンソースの地図では、シェフチェンコがロシアの支配下にあることが示されている。
米国とウクライナは4月、米国にウクライナの新たな鉱物資源取引への優先的なアクセスを与えるとともに復興投資基金を設立する鉱物資源協定に署名。リチウムは携帯電話から電気自動車に至るまで数多くの製品に利用されており、米政府の推計によるとウクライナのリチウムの埋蔵量は約50万トン。