南スーダンへ移民らを強制送還、命令に反していると米判事が指摘

5月20日、米ボストンの連邦地裁は南スーダン行き航空機に搭乗しているベトナム人らの移民グループについて、裁判所命令に反して強制送還されたようだとの認識を示し、トランプ政権に対して米移民当局の保護下から離脱させないよう命じた。写真は米テキサス州にある移民関税執行局(ICE)所管の収容施設。2024年6月代表撮影(2025年 ロイター)
[ボストン 20日 ロイター] - 米ボストンの連邦地裁は20日、南スーダン行き航空機に搭乗しているベトナム人らの移民グループについて、裁判所命令に反して強制送還されたようだとの認識を示し、トランプ政権に対して米移民当局の保護下から離脱させないよう命じた。
判事は航空機の引き返しを命じるつもりはないとしつつ、それも自身の命令に従わせるための選択肢の一つだと述べた。また、移民らを第三国にすぐさま強制送還することを禁じたこれまでの命令に違反したと判断した場合、当局者は侮辱罪で拘束される可能性があると警告した。
また、移民らは21日の審理まで政府の保護下に置かれなければならないと指摘。航空機が着陸したら駐機場に移民をとどめるなど、国土安全保障省は無数の方法でこの命令に従うことができると述べた。
国土安全保障省からはコメントを得られていない。
この集団訴訟は、2月に国土安全保障省が入国管理官に対し、母国への送還から保護された人々の案件を見直し、再拘束して第三国に送還できるか確認するよう指示した後に起こされた。
判事は4月、第三国に送還される移民に対して合衆国憲法修正第5条に基づく適正手続きなどを確保するため、仮差し止め命令を出していた。