ニュース速報
ワールド

南スーダンへ移民らを強制送還、命令に反していると米判事が指摘

2025年05月21日(水)14時52分

5月20日、米ボストンの連邦地裁は南スーダン行き航空機に搭乗しているベトナム人らの移民グループについて、裁判所命令に反して強制送還されたようだとの認識を示し、トランプ政権に対して米移民当局の保護下から離脱させないよう命じた。写真は米テキサス州にある移民関税執行局(ICE)所管の収容施設。2024年6月代表撮影(2025年 ロイター)

[ボストン 20日 ロイター] - 米ボストンの連邦地裁は20日、南スーダン行き航空機に搭乗しているベトナム人らの移民グループについて、裁判所命令に反して強制送還されたようだとの認識を示し、トランプ政権に対して米移民当局の保護下から離脱させないよう命じた。

判事は航空機の引き返しを命じるつもりはないとしつつ、それも自身の命令に従わせるための選択肢の一つだと述べた。また、移民らを第三国にすぐさま強制送還することを禁じたこれまでの命令に違反したと判断した場合、当局者は侮辱罪で拘束される可能性があると警告した。

また、移民らは21日の審理まで政府の保護下に置かれなければならないと指摘。航空機が着陸したら駐機場に移民をとどめるなど、国土安全保障省は無数の方法でこの命令に従うことができると述べた。

国土安全保障省からはコメントを得られていない。

この集団訴訟は、2月に国土安全保障省が入国管理官に対し、母国への送還から保護された人々の案件を見直し、再拘束して第三国に送還できるか確認するよう指示した後に起こされた。

判事は4月、第三国に送還される移民に対して合衆国憲法修正第5条に基づく適正手続きなどを確保するため、仮差し止め命令を出していた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

韓国ウォンが急上昇、米国が通貨高対策要求と報道

ワールド

トランプ氏長男、将来の大統領選出馬に含み

ビジネス

日銀、債券市場会合を終了 26年4月以降の買入計画

ワールド

再送-安定した価格でコメ供給、備蓄米の随意契約を活
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:関税の歴史学
特集:関税の歴史学
2025年5月27日号(5/20発売)

アメリカ史が語る「関税と恐慌」の連鎖反応。歴史の教訓にトランプと世界が学ぶとき

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界の生産量の70%以上を占める国はどこ?
  • 3
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到した理由とは?
  • 4
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 5
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 6
    人間に近い汎用人工知能(AGI)で中国は米国を既に抜…
  • 7
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 8
    【裏切りの結婚式前夜】ハワイにひとりで飛んだ花嫁.…
  • 9
    トランプは日本を簡単な交渉相手だと思っているが...…
  • 10
    小売最大手ウォルマートの「関税値上げ」表明にトラ…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 3
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」する映像が拡散
  • 4
    コストコが「あの商品」に販売制限...消費者が殺到し…
  • 5
    中ロが触手を伸ばす米領アリューシャン列島で「次の…
  • 6
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 7
    【クイズ】世界で1番「太陽光発電」を導入している国…
  • 8
    「運動音痴の夫」を笑う面白動画のはずが...映像内に…
  • 9
    「空腹」こそが「未来の医療」になる時代へ...「ファ…
  • 10
    ヤクザ専門ライターが50代でピアノを始めた結果...習…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山…
  • 5
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 6
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 8
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 9
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 10
    ワニの囲いに侵入した男性...「猛攻」を受け「絶叫」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中