ニュース速報
ワールド

米のウクライナ支援金近く枯渇、ホワイトハウス当局者が議会に警告

2023年12月05日(火)14時41分

米行政管理予算局(OMB)のシャランダ・ヤング局長は4日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対する支援について、議会が行動を起こさなければ資金が年末までに枯渇すると警告した。2022年2月撮影(2023年 ロイター/Tom Brenner)

Jeff Mason Patricia Zengerle Richard Cowan

[ワシントン 4日 ロイター] - 米ホワイトハウス当局者は4日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対する支援について、議会が行動を起こさなければ資金が年末までに枯渇すると警告した。

米議会では共和党が下院を僅差で支配しており、ウクライナへの資金援助を巡る問題は一部の議員の間で政治的な論争となっている。

行政管理予算局(OMB)のシャランダ・ヤング局長は共和党のジョンソン下院議長を含む議会指導部に宛てた書簡で、ウクライナに対する資金と兵器の供給を断ち切ることは、ロシアの勝利の可能性を高めることになると指摘。「議会が行動を起こさなければ、年末までに資金が枯渇する」と訴えた。

その上で、国防総省は11月中旬までに623億ドルの追加資金の97%を使用したほか、国務省は47億ドルの軍事支援を全て使い果たしたと指摘。約272億ドルの経済支援、100億ドルの人道支援も使い切ったとし、「ウクライナが自国を防衛し、主権を持つ民主的で独立した国家としての将来を確保できるよう支援することは、米国の安全保障上の利益にかなうと強調したい」と述べた。

また、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は記者団に対し、議会は「ウクライナの自由のための戦い」を支援し続けるか、「歴史から学んだ教訓を無視し、(ロシア大統領の)プーチンに勝たせる」かを決めなければならないと指摘。「ウクライナ支援に反対する投票は、プーチンの戦略的地位を向上させる投票だ。これは避けられない現実だ」と語った。

<5日に機密ブリーフィング>

バイデン政権は5日に上下両院向けに機密ブリーフィングを行う。

上院民主党トップのシューマー院内総務によると、ブリーフィングの一環として、ウクライナのゼレンスキー大統領が動画を通じて上院議員向けに演説するよう要請されている。

上院議員向けの非公開ブリーフィングは、米東部時間午後3時に予定されている。

一方、ジョンソン議長はX(旧ツイッター)上で、政権がウクライナ戦略に関する共和党の懸念に「実質的に対処できていない」と指摘。国家安全保障のいかなる支出も国境政策に対処するものでなければならないと投稿した。

「上院民主党とホワイトハウスが理性的に交渉すれば、この2つの問題は合意できると信じている」と記した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イラン、軍艦のホルムズ海峡通過に「強力な対応」と警

ワールド

中国がイランに防空ミサイル、供与を準備とCNN報道

ワールド

米・イラン交渉団、和平目指し直接会談 協議再開とイ

ワールド

米軍がホルムズ「掃海」とトランプ氏、イランTVなど
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦によって中国が「最大の勝者」となる理由
  • 2
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけない副作用に研究者が警鐘
  • 3
    中国が恐れる「経済ドミノ」
  • 4
    新しいアメリカンドリームは「国外移住」...5人に1人…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    革命国家イラン、世襲への転落が招く「静かな崩壊」
  • 8
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 9
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 7
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 8
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 9
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国…
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 7
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中