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訂正(26日配信記事)-カナダのインド大使館前などでシーク教徒殺害事件巡り抗議デモ

カナダで25日、首都トロントのインド大使館前などでシーク教徒が抗議デモを行った。写真はオタワでの抗議デモ(2023年 ロイター/Blair Gable)
(26日配信記事で1段落目の「首都トロントのインド大使館」を「トロントの総領事館」に訂正しました)
Wa Lone Steve Scherer
[トロント/オタワ 25日 ロイター] - カナダで25日、トロントの総領事館(訂正)前などでシーク教徒が抗議デモを行った。
6月にカナダ国内で起きたシーク教徒のハルディープ・シン・ニジャル氏が殺害された事件にインド政府が関与した疑いが広がっているためだ。ニジャル氏は、インドから北部パンジャブ州などを分離してシーク教徒の独立国を作ろうという「カリスタン運動」に従事していた人物だった。
カナダのトルドー首相は1週間前に議会で、この事件にインド政府の工作員がかかわったという信頼できる情報に関して国家情報部門が積極的な裏付け作業を進めていると発言するとともに、インドの外交官追放を表明。インド側も報復措置に出るなど両国関係が悪化している。
こうした中でオタワのインド大使館前には100人弱のシーク教徒が集まり、カリスタン運動の旗を振り回した。トロントでもおよそ100人のシーク教徒がインド国旗を燃やし、モディ首相の肖像が貼られたボードを土足で踏みつけ、バンクーバーのインド総領事館周辺には200人が集結した。
オタワの抗議デモに参加したシーク教徒の1人は「(インド政府の関与を指摘した)トルドー首相には本当に感謝している」と話した上で、カナダ政府として「今後無実の人々を殺害するのを阻止する」ようインドに圧力をかけるべきだと訴えた。
カナダ国内にはおよそ77万人のシーク教徒が暮らし、出身地であるインドのパンジャブ州以外では最大のコミュニティーを形成している。