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イケア、25年度売上高は値下げ響き1%減 2年連続の減収 

2025年10月17日(金)09時49分

スウェーデンの家具大手イケアが10月16日発表した2025年8月期決算は、売上高が446億ユーロ(519億ドル)と前年比1%(為替変動の影響調整後0.3%)減少した。15日、ストックホルムの店舗で撮影(2025年 ロイター/Tom Little)

Greta Rosen Fondahn Helen Reid

[ストックホルム/ロンドン 16日 ロイター] - スウェーデンの家具大手イケアが16日発表した2025年8月期決算は、売上高が446億ユーロ(519億ドル)と前年比1%(為替変動の影響調整後0.3%)減少した。減収は2年連続。資金に余裕のない消費者を引き付け、競争の激しい市場でシェアを獲得するための値下げ戦略が影響した。

イケアはコロナ禍中にサプライチェーン(供給網)の混乱で値上げしたが、世界的な高インフレと住宅市場の低迷が家具・家庭用品の消費者需要を押し下げていることを背景に、この2年で平均10%の値下げを実施した。ただ販売商品総数は3%増加し、顧客数と来店者数も増えた。

イケアの店舗の大部分を運営する最大のフランチャイズ小売業者インカ・グループのジョン・アブラハムソン・リング最高経営責任者(CEO)はロイターに対し「値下げの決定ができた理由の1つは、当社が上場企業ではないことだ。フランチャイズ加盟店と長期的な視点で協力し、現時点で最も重要なのは価格の改善だと判断できる」と説明した。

一方で、米国では輸入関税の引き上げにより、一部商品を値上げし、追加コストの吸収に努めているという。

イケアは米国ではウェイフェアやウォルマートと競合するが、イケアの家具の多くは欧州の工場で製造されているため、中国製輸入品への高関税に直面する小売業者よりもやや優位だ。

ロイター
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