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日銀、政策正常化は極めて慎重に プラス金利への反応不確実=清水理事

2025年10月17日(金)03時18分

日銀の清水誠一理事は16日、プラス金利という新たな環境に日本経済がどう反応するか不透明なことを踏まえると、金融政策の正常化は極めて慎重に進める必要があるとの考えを示した。2024年3月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Leika Kihara

[ワシントン 16日 ロイター] - 日銀の清水誠一理事は16日、プラス金利という新たな環境に日本経済がどう反応するか不透明なことを踏まえると、金融政策の正常化は極めて慎重に進める必要があるとの考えを示した。

清水氏は国際金融協会(IIF)主催のセミナーで、多くの先進国では長期インフレ期待が中央銀行の目標に定着しているが、日本では事情が異なり、インフレ期待と基調的な物価上昇率はいまだ低水準にあると指摘。日本ではインフレ期待がなお2%を下回っているため、インフレ期待を押し上げ、経済活動の下支えを続ける必要があると述べた。

その上で、世界各国の中銀が通商政策などに起因する不確実性に直面していることが、経済や物価見通しに影響を及ぼす可能性があると指摘。日本では長期にわたり低インフレと低金利が続き、プラス金利環境に慣れていないという特有の不確実性に日銀は直面していると述べた。

金利上昇に対し経済がどのように反応するか正確に分からないため、政策の影響を見極めるにあたり日銀は極めて慎重になる必要があると言及。経済の先行きに十分な確信が持てれば、政策の正常化を進めることができると語った。

ロイター
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