リスクを負って待つより、今すぐ利下げすべき=テイラー英中銀委員

イングランド銀行(英中銀)のテイラー金融政策委員は4日、金利を慌てて引き下げるリスクを負うより、今すぐ引き下げた方が良いとの考えを示した。2月撮影(2025年 ロイター/Toby Melville)
[4日 ロイター] - イングランド銀行(英中銀)のテイラー金融政策委員は4日、金利を慌てて引き下げるリスクを負うより、今すぐ引き下げた方が良いとの考えを示した。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで行われる予定の講演原稿で述べた。
テイラー氏は、イングランド銀が5月に発表したインフレ予測がほぼ予想通りであれば、来年末までに政策金利が「3%前後」に低下すると予想。「私にとって、現時点でのより良いリスク管理のアプローチは、待ち過ぎて後で急いで利下げを行うよりも、今利下げした後で長く見守ることだ」とした。
また、英国経済に下振れリスクが生じており、ソフトランディングできないリスクもあるとの見解を繰り返し、「短期的には、今後年内にディスインフレ圧力が強まるとみている」とした。
経済やインフレを刺激しなくなる中立的な金利水準を2.25%─3.25%と推定し、「現在の政策金利は4.25%であるため、中立的な水準に到達するにはまだ長い道のりがある」と述べた。