ニュース速報
ビジネス

ナスダック、上半期新規株式公開でNYSE圧倒 大型IPO後押し

2025年07月02日(水)09時12分

7月1日、 ナスダックは2025年上半期の新規株式上場市場でニューヨーク証券取引所(NYSE)を大幅に上回った。ニューヨーク証券取引所で1日撮影(2025年 ロイター/Jeenah Moon)

[ニューヨーク 1日 ロイター] - ナスダックは2025年上半期の新規株式上場市場でニューヨーク証券取引所(NYSE)を大幅に上回った。コアウィーブやチャイムなどの有名企業の大型IPO案件や特別買収目的会社(SPAC)経由の資金調達の急増が後押しした。

ディーロジックによると、ナスダックで実施されたSPACを含むIPOでは約213億ドルが調達され、対するNYSEは87億ドルにとどまった。

SPACを除く従来型のIPOはナスダックが79件で約90億ドルを調達し、NYSEは15件で約78億ドルだった。24年の上半期はナスダックが約61億ドル、NYSEが約115億ドルをそれぞれ調達した。

IPO活動は不安定な米貿易政策が原因による4月の市場急落時に落ち込んだが、ウォール街はその後回復し、企業は再び新規上場を目指して急いで戻り始めた。

ナスダックのネルソン・グリッグス社長氏はロイターに対し「今年は好調になる可能性があると感じていたが、市場が大きく乱高下して年が始まったので、企業は年初の大きな市場変動で全体的にIPOの手続きを一時停止した」と語った。

グリッグス氏は「市場が5月に力強さを取り戻して回復した後、企業は再び上場について議論している。次に上場する企業のグループが上首尾ならば、秋にはかなり大きく盛り上がるだろうと思う」と付け加えた。

ナスダックは上半期のIPO実績で圧倒的な首位を維持した。過去10年間の大半は、特にこの6年間を含めてIPO実績でNYSEを上回っていた。

資本市場はここ2年以上不振が続いたが、ナスダックとNYSEが市場シェアを巡って競争し、IPO市場の見通しが改善した。

今年後半は医療用品大手メドラインやデザインソフト企業フィグマなどの大型IPO数件が予定されている。

上半期の米国内の主なIPOは、液化天然ガス(LNG)輸出企業ベンチャー・グローバルの17億5000万ドル、コアウィーブの15億ドル、サイバーセキュリティー企業セイルポイントの13億8000万ドルなどだった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

テスラ中国製EV販売、6月は前年比0.8%増 9カ

ビジネス

現在協議中、大統領の発言一つ一つにコメントしない=

ビジネス

日米で真摯な協議続ける、今週の再訪米否定しない=赤

ビジネス

焦点:25年下半期幕開けで、米国株が直面する6つの
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 2
    ワニに襲われ女性が死亡...カヌー転覆後に水中へ引きずり込まれる
  • 3
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 4
    ワニに襲われた直後の「現場映像」に緊張走る...捜索…
  • 5
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 6
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 7
    世紀の派手婚も、ベゾスにとっては普通の家庭がスニ…
  • 8
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 4
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 5
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 6
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 7
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中