英住宅価格指数、約1年ぶり低水準 税制変更や世界貿易摩擦懸念で

英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)が12日発表した調査によると、5月の住宅価格指数(過去3カ月間の「上昇」との回答から「下落」を引いた数値)はマイナス8と前月のマイナス3から悪化し、2024年7月以来の低水準となった。写真はロンドンの金融街と住宅地、1月撮影(2025年 ロイター/Hannah McKay)
Suban Abdulla
[ロンドン 12日 ロイター] - 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)が12日発表した調査によると、5月の住宅価格指数(過去3カ月間の「上昇」との回答から「下落」を引いた数値)はマイナス8と前月のマイナス3から悪化し、2024年7月以来の低水準となった。
4月の不動産取引税引き上と世界的な貿易摩擦に対する懸念から需要が減退し、住宅市場がさらに勢いを失った。
ロイター調査によるエコノミスト予想はマイナス4だった。
RICSのシニアエコノミスト、タラント・パーソンズ氏は「英住宅市場全体の心理は依然やや低迷している」とし、世界的な貿易政策を巡る不確実性に加え、初回住宅購入者や比較的安価な住宅購入者向けの一時的な印紙税引き下げが3月末で終了するのを前に駆け込み需要が増えたことなどを要因に挙げた。