仏LVMH会長「欧州も譲歩必要」、トランプ氏との貿易交渉で

5月21日、フランス高級ブランドLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)のベルナール・アルノー会長兼最高経営責任者(CEO・写真)は、欧州連合(EU)はトランプ米大統領の貿易を巡る要求に対して姿勢を和らげ、関税の回避と欧州の雇用保護につなげる必要があると述べた。写真は4月、パリで撮影(2025年 ロイター/Gonzalo Fuentes)
[パリ 21日 ロイター] - フランス高級ブランドLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)のベルナール・アルノー会長兼最高経営責任者(CEO)は21日、欧州連合(EU)はトランプ米大統領の貿易を巡る要求に対して姿勢を和らげ、関税の回避と欧州の雇用保護につなげる必要があると述べた。
仏上院の公聴会で、協議は「成功を目指すため相互の譲歩を伴って」行われるべきと指摘。「現状ではうまくいっていない印象だ」と述べた。
また、特に自社のコニャック・ワイン事業が貿易摩擦の影響を受けているとして、関税回避に向け積極的なロビー活動を行っていると説明。
「英国は極めて巧みに交渉してきた。私自身のささやかな手段と人脈を活用し、欧州にも同様に建設的な姿勢を取るよう説得できればと考えている」と述べた。
英国は今月、より広範な協定を追求するのでなく、最も打撃を受けた部門のアクセスを改善する合意に達した。
ただアルノー氏は、トランプ氏との直接会談や最近のホワイトハウス訪問を巡る議員らの質問については、それ以上のコメントを控えた。
米国はLVMHの最重要市場で、年間売上高の25%を占めている。