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米関税、英経済への影響限定 国内物価圧力注視=英中銀ピル理事

2025年05月10日(土)00時31分

英中銀のチーフエコノミストであるピル理事は、米関税措置で英経済が「劇的な」影響を受ける可能性は低いと述べた。今年2月、ロンドンで撮影(2025年 ロイター/Suzanne Plunkett)

[ ロンドン 9日 ロイター] - - 英イングランド銀行(中央銀行)のチーフエコノミストであるピル理事は9日、米政権が掲げる関税措置で英経済が「劇的な」影響を受ける可能性は低いとし、英中銀はインフレ上昇につながる可能性のある国内の長期的な圧力を看過するべきではないとの考えを示した。

英中銀は前日、0.25%ポイントの利下げを決定。ピル氏は金利据え置きを主張し、利下げに反対した。

ピル氏は、中銀が将来的な利下げに対し「段階的かつ慎重な」アプローチを示していることについて、経済の変化に対し異なるアプローチが必要になった場合に、中銀が機敏に、注意深く対応するためのものと理解していると指摘。ただ「ベースライン予測の分析で、貿易を巡る発表や不確実性を背景に、英経済動向が劇的に変化する可能性は示唆されていない」と述べた。

その上で、関税を巡る不確実性によって、ンフレ率を目標とする2%に戻す中銀の取り組みが妨げられることはないと述べた。

米英両政府は8日、貿易協定の締結で合意。これについて英中銀のベイリー総裁は、米英間の貿易合意は「良いニュース」としながらも、それでもほとんどの英国製品の対米輸出関税は高いままだと述べた。

ロイター
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