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情報BOX:パウエル米FRB議長の会見要旨

2025年05月08日(木)05時03分

米連邦準備理事会(FRB)は6─7日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を4.25─4.50%に据え置くと決定した。(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

[7日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は6─7日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を4.25─4.50%に据え置くと決定した。

パウエルFRB議長がFOMC後に行った会見の内容は以下の通り。

*経済は堅調な状態

*インフレは大幅に鈍化、2%の目標を幾分上回って推移

*現在の政策スタンスによって、FRBは適宜に状況に対応できる良い態勢にある 

*輸入の変動、GDPデータを複雑にしている

*不確実性が将来の支出や投資にどう影響するかはまだ分からない

*労働市場の状況はおおむね均衡

*労働市場、最大雇用と整合的 

*短期インフレ期待は上昇した

*調査の回答者は、関税がインフレ期待を押し上げていると指摘 

*長期インフレ期待は目標と整合的

*政権は大規模な政策変更を行っている 

*これまでのところ、関税は予想を大きく上回る

*発表された大規模な関税が継続すれば、インフレ高進と雇用減につながる見通し

*持続的なインフレの回避は、関税の規模やタイミング、インフレ期待に左右される

*インフレ期待の抑制を目指している

*物価の安定なしには強い労働市場の状況を達成できない

*二重責務の目標が緊張関係にある場合、目標からの距離とギャップを埋めるまでの時間を考慮する

*政策調整の前に待つ時間がある

*リスクがどちらに転ぶかは言えない

*関税について大きな不確実性がある

*判断するには時期尚早

*第1・四半期の歪みを除けば、経済は堅調

*政策は適度に引き締め的

*状況を見守るのに良い位置にいる

*急ぐ必要はなく、忍耐強くいられる

*事態の進展を見守り、明確になるのを待てる

*基調的なインフレ状況は良好

*待つことのコストは比較的低い

*時間とともに、関税の影響がより明確になるだろう

*どれくらい時間がかかるかは言えない

*現在の政策スタンスに満足している

*事態が進展したら必要に応じて迅速に動ける

*現在は待つことが適切、不確実性が非常に高い

*誰もが今後の動向を見極めようと様子見姿勢となっている

*インフレと失業率が上昇すれば、われわれの目標達成に向けたさらなる進展は滞るだろう

*来年の目標達成も遅れるだろう

*関税を巡る不確実性があまりにも大きいため、そのような状況になるかどうかは分からない

*2つの目標が緊張関係にあるという問題に長らく直面していなかったが、今はそれを考慮する必要がある

*今年、利下げが適切となるケース、適切とならないケースがある

*適切な金利の道筋については、確信を持って言うことはできない

*トランプ大統領の利下げ要求、われわれの仕事に全く影響しない

*不確実性は著しく高まっていると感じている

*下振れリスクが増大した

*失業率とインフレ上昇のリスク高まる、まだデータには反映されていない

*政策は非常に良好な位置にある

*さらなる明確化を待つことが正しい行動

*経済は順調、FRBの政策はそれほど引き締め的ではない

*企業と家計は広範囲にわたって懸念を抱き、決定を先送りしている

*これらの懸念を和らげるものがなければ、数週間から数カ月でデータに現れると予想

*非常に注意深く観察しているが、経済の減速を示す実際のデータはあまり見られない

*量的緩和はFRBの権限の範囲内だった、もっとうまく説明できたかもしれない

*経済が脆弱な時に金融環境の急激な引き締めを望まなかった

*気候問題に関してはFRBの役割は非常に限定的だと繰り返し述べてきた

*最大雇用を幅広く包括的な目標としたことは、特定の人口統計をターゲットにすることを意味しない

*データ上ではまだ関税の大きな経済的影響は見られない

*人々は心配しているが、ショックはまだ起きていない

*何が適切な金融政策対応かは全く明確ではない

*状況が明確になるのを待って、行動することができる

*3月時点の年内2回の利下げ予測に関する質問に対し「現時点では予測できない。6月まで待つ」

*状況の展開次第で、利下げもしくは現状維持の可能性

*状況がどのように展開するか見極める必要

*指標が、目標の一つに有利な内容となる可能性がある

*議会は財政政策について私のアドバイスを必要としていない

*昨年、労働市場のさらなる冷え込みを歓迎しないと発言した際、失業率は上昇しており、労働市場の下振れリスクを巡り極めて明白な懸念があった

*幸いにもそれ以降、失業率は横ばいで推移しており、さらなる冷え込みへの懸念はかなり和らいだ

*失業率の上昇がどの程度許容できるかについて言うことはできない。失業率とインフレの両方を見る必要がある

*労働市場の著しい悪化を確認すれば、支援できるよう検討する

*同時にインフレがひどく悪化しないことを望む

*政権は貿易交渉を開始する新たな段階にあり、状況を大きく変える、もしくはそうでない可能性もある

*関税を見越した輸入の急増は第2・四半期に反転する見込みで、純輸出によるGDPへの大幅なプラスの寄与がある公算が大きい

*米国の需要を明確に評価するのはより困難になるだろう

*われわれは忍耐強くなる余裕がある

*より多くのことが明確となるまで、様子見姿勢を維持できる。FOMCのメンバー全員が待つことを支持した

*ソフトデータを軽視しているわけではないが、近年の消費者信頼感と需要の関連性は弱い

*FRBはサプライチェーンの問題に対処する適切なツールを持っていない

*インフレはかなり低い水準で横ばいに推移

*議長でなくなった場合、FRBにとどまるかという質問に対し「申し上げることは何もない」

*米国民のために最善の決断をすることが、困難な状況にある中、われわれの焦点の100%

*トランプ大統領から会談を求められたことはない

ロイター
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