米カーライルの新たな日本投資特化ファンド、過去最大の28億ドル
米大手投資ファンド、カーライル・グループは21日、日本企業への投資に特化したファンドを立ち上げ、4300億円(28億ドル)を集めたと発表した。ニューヨークで2022年撮影。(2024年 ロイター/Brendan McDermid/File Photo)
Kane Wu
[香港 21日 ロイター] - 米大手投資ファンド、カーライル・グループは21日、日本企業への投資に特化したファンドを立ち上げ、4300億円(28億ドル)を集めたと発表した。
同社の日本でのファンドは5件目で、これまでで最大規模となった。
国内外の投資家からの強い需要と支援を背景に、前回のファンドを70%近く上回る規模になったと説明した。
カーライルの日本共同代表、山田和広氏は、募集開始から1年足らずで最終的な調達規模は同社および関連会社からのコミットメントを考慮した上で、目標上限の4000億円を上回ったと述べた。
また、日本のレバレッジド・バイアウトの資金調達は魅力的で、経営陣の交代が進んでいる企業、非中核事業の売却を検討している企業、非公開化の可能性がある企業など、多くの機会があると指摘した。
新たなファンドは通常200億─500億円の株式投資案件が対象となるが、より大規模な買収も選択的に行うという。
ファンドの投資家は約70%が外国人で、この割合は前回のファンドの60%を上回る。
カーライルは2000年に日本で投資を開始し、約40件のプライベートエクイティ(PE)案件に4500億円以上を投資してきた。
20年に立ち上げた4件目のファンドは2580億円を集め、これまでに12件に投資した。
カーライルはテクノロジー、メディア、通信、消費財、小売り、ヘルスケア、一般産業などの分野で主に日本のアッパーミドル市場に投資する戦略を継続するとした。